海外 2018.06.03

サンウルブズはアウェイ初勝利ならず ブランビーズに食らいつくも惜敗

サンウルブズはアウェイ初勝利ならず ブランビーズに食らいつくも惜敗
ブランビーズのジョー・パウエルにタックルするエドワード・カーク(Photo: Getty Images)
 ラグビーカレンダーはウィンドウマンス(国際マッチ期間)に入るため、スーパーラグビーはこの週末(第16節)が一時中断前の最後の試合となった。オーストラリアに遠征している日本チームのサンウルブズは、6月3日にキャンベラ(GIOスタジアム)でおこなわれたブランビーズ戦で、アウェイでの初勝利を狙ったが、31−41で惜敗。今季これで2勝11敗(勝点10)となった。
 日本代表選手の多くがテストマッチの準備のため離脱し、中心メンバーとしてチームをけん引してきたLOグラント・ハッティング、CTBマイケル・リトル、WTBホセア・サウマキが負傷で欠場を余儀なくされたため、ベストな布陣ではなかったサンウルブズ。それでも、ベンチ入りした4人のニューフェイスを含め、チャンスを与えられた選手たちが奮闘した。
 前半は、オーストラリア代表選手の活躍もあってブランビーズが連続トライを挙げ、主導権を握った。7分にFLデイヴィッド・ポーコックがピック&ゴーで先制すると、12分にはSHジョー・パウエルがディフェンスを突破してゴールに迫り、FLラクラン・マキャフェリーにつないでスコアボードを動かした。24分にサンウルブズがPGで3点を返したものの、ブランビーズはリスタート直後、ポーコックが敵陣深くのブレイクダウンでからみペナルティを得、スクラムを選択して中央から右へ攻め、FBトム・バンクスがトライゲッターとなった。
 しかし、サンウルブズは35分、敵陣22メートルライン付近でCTB立川理道が相手キックをチャージし、跳ね返ったボールをCTBジェイソン・エメリーが確保してトライ。10−19として前半を終えた。
 流れを変えたサンウルブズは後半早々、SOヘイデン・パーカーのビッグゲインからチャンスとなってたたみかけ、PRヘンカス・ファン・ヴィックがパワフルにインゴールに突っ込んで(コンバージョン成功)2点差とする。
 しかし、6年連続のプレーオフ進出に望みをつなぐため負けられないブランビーズは、3分後、WTBヘンリー・スペイトが好走したあとテンポよくボールを動かし、WTBアンディー・ミュアヘッドがゴール左隅にフィニッシュ。54分(後半14分)にはモールドライブをサンウルブズに止められたが、右へ大きくボールを動かし、WTBスペイトがファイブポインターとなった。トライ数を3本差以上つけてボーナスポイントも獲得したいブランビーズは、58分にも攻め込んでFLトム・キューザックがゴールラインを割り、点差を広げた。
 それでもサンウルブズはあきらめず、70分、敵陣深くでの連続攻撃をFLエドワード・カークがフィニッシュし、コンバージョン成功で24−34とした。
 74分にブランビーズがラインアウトからのサインプレーを鮮やかに決め、スペイトのトライで勝負は決定的となったが、サンウルブズは意地を見せ、試合終了間際、敵陣22メートルライン内中央のスクラムから攻めて粘り強くボールを継続し、途中出場でスーパーラグビーデビューとなったWTB石井魁がトライを獲得。SOパーカーがこの日もゴールキック成功率100%で締めくくり、敗れはしたものの、ウィンドウマンス明けの戦いにつなげた。
 サンウルブズは残り3試合。次戦は6月30日となり、昨年倒しているブルズ(南アフリカ)とシンガポールで対戦する。

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