国内 2018.05.31

走り続けて45年。1部昇格を思い続けて27年。ADラガークラブ、節目の会。

走り続けて45年。1部昇格を思い続けて27年。ADラガークラブ、節目の会。
記念の会への参加者たち。ファミリーの結束は強い。

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仕事とラグビーの両立、そして勝利を目指す。
 節目のお祝いをほぼ内輪だけでおこなったのには理由がある。
 50周年には、もっと大きなものを手にする目標があるからだ。
 5月26日、関東社会人リーグに所属するADラガークラブが創部45年と1部昇格を祝う懇親会を開いた。
 会場となった東京・新宿のホテルには、現役メンバー約30名とOB約35名が出席した。
 参加したのは、77歳の元社長(ラグビー部後援会長)や、69歳となった創部当時の主将(元専務/ラグビー部終身名誉顧問)といった重鎮から、新入社員、家族、子どもたちまで。幅広い年齢層に、歴史の長さと絆の太さがあらためて感じられた。
 
 同クラブは大東京火災海上保険株式会社のラグビー部として1972年に発足した。当初は金融リーグが活動の場。1987年、創部15周年を記念して関東社会人リーグ(4部)に加わった。
 加盟後2年で3部に昇格し、1989年には2部との入替戦に進出。その年は敗れるも、1991年には2部昇格を果たす。
 順調に力を伸ばしていった。
 ただ、その次の一歩がなかなか踏み出せなかった。
 1部昇格へ。
 その思いを持ち続けた歳月は27年間にも及んだ。
 途中、3部に逆戻りしたことがある。部員数減少に悩んだ時期も。しかし、上を見続けたから道は開いた。
 2002年に再度2部に上がり、2008年 のクリーンファイターズ戦、2009年の日立本社戦、2010年の習志野自衛隊戦、2014年のみずほFG戦と、勝っていれば…というところまでは何度も行った。
 そんな歴史に終止符を打ったのが昨シーズンだ。17名前後の限られたメンバーでの戦いながら戦い抜く。2部ブロック優勝、総合順位1位。そして、1部・2部順位決定戦に出場して1部チームに連勝した。
 昇格が決まった。
 チーム名は大東京火災が千代田火災と合併した2001年にIOIラガークラブとなり(社名もあいおい損害保険株式会社に)、2010年にはニッセイ同和損害保険と合併して「あいおいニッセイ同和損保株式会社」となったから現在のADラガークラブにした。
 2001年からはクラブ化もしている。しかし、メンバーたちの仲の良さは創部当時と変わらぬままだ。
 記念の懇親会では、平成に入ってからの各年代の試合映像が上映された。映し出される参加者のプレーヤー時代や、若々しい姿に会場は盛り上がった。
 現役部員紹介では年代別に全部員が紹介され、特に新入部員10名のときは沸いた。
 フレッシュで、やる気あふれるそれぞれの言葉にたくさんの拍手が寄せられた。
 関東ラグビー協会・水谷眞会長からの祝電が披露されたのに続き、あいおいニッセイ同和損保株式会社・金杉恭三社長からも温かな激励メッセージが届いて、参加者たちは感激した。
「ラグビー部から会社を元気にしてほしい」
 そして、最後は萩尾真也監督と山本将也主将が、「上位のトップイースト入りが目標です」と決意表明して会を締めた。
 5年後には、もっと多くの人、もっと多くの笑顔があふれる会が開かれそうだ。

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