海外 2018.01.22

サラセンズが欧州3連覇へ崖っぷち残った! ラ・ロシェルは初出場で8強入り

サラセンズが欧州3連覇へ崖っぷち残った! ラ・ロシェルは初出場で8強入り
サラセンズデビューでトライを挙げ、仲間に祝福されるシオネ・ヴァイラヌ
(Photo: Getty Images)
 ヨーロピアンラグビー2017-2018シーズンの最強クラブを決める「チャンピオンズカップ」は、1月21日をもってプールステージの全日程が終了し、準々決勝に進むベスト8が出そろった。
 3連覇がかかるサラセンズ(イングランド)は2勝2敗1分でプール2の最終節を迎え、脱落の危機にあったが、20日のノーサンプトン・セインツ戦で7トライを挙げボーナスポイント付きで大勝(62−14)し、勝点18でフィニッシュ。5つに分かれたプールの各2位チームのうち、成績上位3チームに与えられるノックアウトステージへの切符獲得に望みをつないだ。そして同日、スポットを争っていた同じイングランド勢のライバルであるエクセター・チーフス(プール3)がグラスゴー・ウォリアーズに21−28で敗れ、さらに、プール1でトップ通過の可能性もあったアルスター(アイルランド)が21日のワスプス戦で7−26と黒星を喫し勝点17から上積みすることができなかったため、サラセンズがぎりぎりの8番手で準々決勝進出が決まった。
 なおノーサンプトン戦では、朝日大学から旅立ってサラセンズの一員となったNO8シオネ・ヴァイラヌが後半途中から元南アフリカ代表のスカルク・バーガーに替わって出場し、後半22分、スクラムからのサイドアタックで力強く前進してインゴールに押さえ、デビュー戦トライを決めている。

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雪のなかレスター・タイガースに競り勝ち優勝争いに残ったラシン92(Photo: Getty Images)
 イングランド勢でベスト8に入ったのはサラセンズのみ。
 好調だったのはフランス勢で、クレルモン・オーヴェルニュとラ・ロシェルがプールステージを1位通過、3季ぶりの王座奪還を狙うトゥーロンと、一昨年のファイナリストであるラシン92も2位通過ながら生き残ったため、4チームが準々決勝に進む。ラ・ロシェルは創部120年目で大会初出場となり、いきなり8強入りという快挙を達成した。
 その一方で、同国最高峰リーグのトップ14で現在首位のモンペリエは2勝4敗に終わり、脱落した。

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歴史をつくったラ・ロシェルのヴィクター・ヴィト。写真は1月13日のアルスター戦
(Photo: Getty Images)
 アイルランド勢は、レンスターが全勝でトップシードを獲得し、マンスターはハイネケンカップとして始まった1995年から数えて17回目の8強入りを決めている。
 ウェールズ勢では、プール5を制したスカーレッツが唯一残り、11年ぶりにノックアウトステージへ進む。
 スコットランドとイタリアからは1チームずつが今季チャンピオンズカップに参加していたが、グラスゴーもベネトンもそれぞれのプールで最下位に終わり、姿を消している。
 3月下旬〜4月1日におこなわれる準々決勝の組み合わせは、レンスター(アイルランド)×サラセンズ(イングランド)、クレルモン(フランス)×ラシン(フランス)、マンスター(アイルランド)×トゥーロン(フランス)、スカーレッツ(ウェールズ)×ラ・ロシェル(フランス)となった。

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トゥーロンを下し、ウェールズ勢として6年ぶりに8強入りしたスカーレッツ
(Photo: Getty Images)

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