国内 2017.12.28

明大に「強い選択」を? 1996年度以来の大学日本一へ新人3人も躍動!

明大に「強い選択」を? 1996年度以来の大学日本一へ新人3人も躍動!
明治大1年の箸本龍雅。写真は12月3日の早稲田大戦から(撮影:松本かおり)
 明大は1月2日、東京・秩父宮ラグビー場で大学選手権の準決勝に挑む。1996年度以来となる13回目の日本一に向け、昨年度の高校日本代表に入った新人たちも活躍を誓っていよう。
 今季5年目となる丹羽政彦監督体制へは、OBで元サントリーのチームディレクターでもある田中澄憲 新ヘッドコーチが就任した。
 筋力や持久力に加えて試合中の課題修正力のアップに注力し、夏合宿中は昨季の全国4強のうち3チームと練習試合をして2勝1敗(東海大、天理大に勝利)。加盟する関東大学対抗戦Aでは慶大、帝京大に敗れるも、12月3日の早大戦では29−19で勝利。対抗戦2位に入り、大学選手権のシードを獲得した。
 全国の舞台では、準々決勝から参加。昨年度大会の初戦で22−26と屈した京産大に27−21で辛勝(大阪・キンチョウスタジアム)。この日、白と紫の通称「紫紺のジャージィ」をまとった先発陣に、3人のルーキーがいた。LOの箸本龍雅、CTBの森勇登、FBの山沢京平だ。
 なかでも箸本は、将来のリーダー候補と目される。昨季高校日本一になった東福岡高、さらに高校日本代表でも主将を務めてきた。身長188センチ、体重111キロのサイズを活かした突進力を売りに、今夏は20歳以下(U20)日本代表としてウルグアイでのワールドラグビーU20トロフィーで優勝。国際舞台では、コンタクト時に腰高にならないことの重要性を再認識した。
「(大型選手とのコンタクトでは)低さで勝負しないと通用しない場面がたくさんあった。低さを習得できた、とまではいかないけど、イメージはついた。帰ってきてからもそこを意識して練習しようと思えました」
 
 前所属先でチャンピオンとなった経験があるだけに、大学選手権のようなステージへ向けた心得は皮膚感覚で理解しているか。大差をつけて勝利したある対抗戦の試合の直後に、「シーズン終盤の戦いへ必要な積み上げは」といった趣旨の質問にこう答えていた。
「そういう(強い相手との)試合になると、簡単なミスに付け込まれる。そうなると相手に流れが渡り、なかなか取り戻せなくなる。だから、きょうみたいな点差がついたところでも、それに満足して雑なプレーをするのではなく、強い選択をする」
 ここでの「強い選択」とは、その時、その時で最適かつ簡潔なジャッジを下し続けることを指すのだろう。そして箸本が「いつも正しい判断をする」と信頼する仲間が、同じ東福岡高出身の森である。
 身長174センチ、体重81キロと決して大柄ではないが、防御のわずかな隙間を端的にえぐる。危機察知能力にも長ける。1軍デビューを飾った対抗戦の成蹊大戦(10月15日:群馬・高崎浜川競技場/〇87−0)の後、こう話していた。
「紫紺のジャージィが好きだったからメイジに入りました。(明大には)自分の年代だけじゃなくて、先輩にもレベルの高い方がいっぱいいる。それぞれのいいところを吸収しながら、自分の強みを出していきたい。上のチームではコミュニケーションが大事なのですが、そこが課題。試合を積み重ねるなかで学んでいけたら」
 常勝集団からやって来た2人と一緒に明大復権に力を注ぐのは、埼玉・深谷高出身の山沢京平だ。
 この夏は箸本とともにU20日本代表入りも、U20トロフィー直前に故障離脱を余儀なくされた。それでも対抗戦終盤から、明大フィフティーンの最後尾に屹立。キック力と果敢なカウンターアタックへの姿勢を兼備し、2万人超の観衆を集めた早大戦でも積極性を示した。
「これだけ人がいるなかでやったのは初めてだったので、緊張はしましたけど、楽しめました。自分の役割をして、少しでもチームに貢献したい」
 箸本と山沢がプレーした早大戦の直後、田中ヘッドコーチは「箸本、山沢も、これからメイジを背負って立つメンバーです。今回、こういう大舞台を経験でき、勝ったことは、プレーへの評価とは関係なく大きなことです」とエールを送っていた。
 今度のセミファイナルでは、明大と同じく2季ぶりの4強入りとなる大東大と激突する。森を含めた新戦力たちが白星をつかめば、早大戦時と同様に貴重な成功経験を得られそうだ。
(文:向 風見也)

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