国内 2017.10.09

大東大、アマト・ファカタヴァ&シオペ・ロロ・タヴォが日大から計7トライ!

大東大、アマト・ファカタヴァ&シオペ・ロロ・タヴォが日大から計7トライ!
ボールを持っているのがアマト・ファカタヴァ。写真左がシオペ・ロロ・タヴォ(撮影:松本かおり)
 まさに問答無用だった。
 
 10月9日、東京・上柚木陸上競技場である。関東大学リーグ戦1部の第3戦で、大東大は3年のアマト・ファカタヴァ、新人のシオペ・ロロ・タヴォが何度も突破する。
 ファカタヴァは身長195センチ、体重118キロ、タヴォは身長190センチ、体重97キロのサイズと走力を活かし、肉弾戦で対抗せんとする日大を圧倒。69−10のスコアで開幕3連勝を決めた。
「難しかったけど、隙を突いてトライを取れました。シオペといいコミュニケーションを取って、いつものスキルを出した」
 流ちょうな日本語でこう振り返るファカタヴァは、NO8で先発していた。最初にタヴォとのコンビが冴えたのは、7−3とリードもこう着状態で迎えた前半31分だ。
 まずは自陣10メートル戦付近右のスクラムからのパス交換で、WTBのタヴォが抜け出す。敵陣中盤まで快足を飛ばした先へ、ファカタヴァがサポートに入る。そしてオフロードパスを受け取るや、インゴールまで駆け抜けた。
 14−3と点差を広げて迎えた38分には、敵陣22メートルエリア右でSOの大矢雄太からのパスをもらって目の前の防御網を裂く。早くもこの日2つ目のトライを決めた。
 さらに前半ロスタイムの45分、47分には、いずれも自陣10メートル線付近右中間でタックラーを引き付けてのオフロードパスを繰り出す。いずれもタヴォにつなぐ。45分はFBの中川和真副将とパス交換したタヴォが、47分はタヴォに付いて行ったファカタヴァがそれぞれゴールラインを割った。31−3でハーフタイムを迎える。
「(2人の連携は)いつもトレーニングしています」
 この日が公式戦初先発となったタヴォは後半にも3度、トライラインを通過する。前方の選手との連携次第でより好機を得られそうで、青柳勝彦監督いわく「まだ言葉がとっさに出てこないだろうけど、もう少しコミュニケーションを取れるようになればもっと良くなる。うちら(日本人)が(試合や練習中に使う)英単語をうまく作れれば」とのことだ。
 一方でファカタヴァも、ストレートランやオフロードパスを連発。双子のきょうだいであるLOのタラウが故障したとあって、「タラウと一緒にやれるのは嬉しかったので、けがをしたのはちょっと寂しいです」。もっとも最後は、こう笑顔を浮かべる。
「また、次の試合に向けて練習します」
 ファカタヴァは将来の日本代表入りを目指し、「ディシプリン(規律)」を保てるよう努力したいという。初来日した一昨年と比べ、日本語はめきめきと上達。チーム関係者が「日本人の彼女ができたのでは」と冗談めかすが、当の本人は慌てたように否定する。
「違います。俺は、練習で忙しいので! 寮のみんなと話していて、勉強しました!」
 昨季リーグ戦3位のチームは22日、埼玉・しらこばと運動公園で法大とぶつかる。続く29日には東京・秩父宮ラグビー場で同2位の流経大と、続く11月18日には東京・江戸川陸上競技場で昨季王者の東海大とそれぞれぶつかる。悲願の優勝に向け、ノンストップで駆け抜けられるか。
(文:向 風見也)

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