海外 2017.10.09

アルゼンチン出身レデスマが豪代表コーチ退任、母国ジャガーズの指揮官就任へ

アルゼンチン出身レデスマが豪代表コーチ退任、母国ジャガーズの指揮官就任へ
スクラムドクター、レデスマ(右)。チェイカ(左)を支え2015W杯準優勝などに貢献(Photo: Getty Images)
 オーストラリア代表のスクラムを強化してきたマリオ・レデスマ コーチ(44歳)が、10月21日のニュージーランド代表戦を最後に退任し、母国アルゼンチンのスーパーラグビークラブであるジャガーズのヘッドコーチに就任することが明らかになった。
 オーストラリアの複数メディアが報じており、2019年のワールドカップで優勝を目指す同国代表のマイケル・チェイカ ヘッドコーチはショックを受けているという。しかし、レデスマは長年、家族と離れて生活しており、いつかアルゼンチン代表の指揮官になりたいという情熱を持っていることから、辞任の申し出を受け入れた。
「彼に伝えられたとき、かなり打ちのめされた。でも話を理解し、彼に成功してほしいと思っている。フランスやイングランドに行くというなら話は別だが、マリオ・レデスマはアルゼンチンが我々に与えてくれたギフト。彼はいい男であり、すばらしいコーチだ。個人的に友人としても離れるのは悲しいが、アルゼンチンにギフトのお返しをするときが来た」(『シドニー・モーニング・ヘラルド』より)
 レデスマはオーストラリア代表コーチとして母国のメンドーサに戻り、10月7日におこなわれたアルゼンチン代表戦で勝利。久しぶりに再会した家族との時間を数日間楽しむ予定で、ジャガーズは火曜日にもレデスマ新ヘッドコーチ誕生を公式発表すると見られる。
 アルゼンチン代表のフッカーとして84キャップを重ね、ワールドカップ4大会(1999、2003、2007、2011)出場の経験を持つレデスマは、2011年に引退したあとフランスのスタッド・フランセとモンペリエでFWコーチを務め、2015年にオーストラリアに渡りワラターズのスタッフを経て、オーストラリア代表のFWコーチとして3年間、特にセットピースを強化していた。
 ジャガーズは2016年、日本のサンウルブズと一緒にスーパーラグビー初参入を果たし、ほぼアルゼンチン代表経験者で編成したチームは優勝争いが期待されたが、ラウール・ペレス体制のもと、初年度は4勝11敗で18チーム中13位、2年目の今年は7勝8敗で10位に終わっていた。

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