昨季準決勝の再戦はクレルモン・オーヴェルニュに軍配。トゥーロンは劇的逆転で気迫のスタッド・フランセを退ける。

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　世界各国の一流プレーヤーたちが最高峰の戦いを繰り広げるフランスTOP14は、9月4週で早くも第5節を終了した。ここまで唯一全勝だった首位モンペリエがボルドー・ベグルに17-47で敗れ、9位のポーまでが勝ち点7差以内にひしめくなど、今シーズンもタイトな混戦状態となっている。

　昨季の準決勝で37-31の激闘を繰り広げたクレルモン・オーヴェルニュとラシン92の一戦は、ファンの期待通り最後までもつれる熱戦となった。先制したのはクレルモン。前半6分、SOロペスの右コーナーへのキックパスをWTBラカがピンポイントでキャッチし、そのままゴールラインを超える。しかしラシンも10分にPGで3点を返すと、12分には22メートルライン付近の左展開からCTBヴァカタワの見事なノールックパスでWTBトマが抜け出し、左スミにトライ。さらに16分にもSOイリバレンがPGを決め、11-7と先行する。

　しかしクレルモンは前半37分、敵陣右スクラムからBKの鮮やかなムーブでWTBラカがラインブレイクし、オフロードパスを受けたFBアベンダノンがインゴールへ。14-11と逆転して前半を折り返すと、後半はホームの大声援の後押しを受けてラシンに圧力をかけ、42分、47 分、52分とSOロペスが3本のPGを決めてリードを12点に広げる。ラシンも55分にPGを返し、63分にはこの日猛威をふるったスクラムを一気に押し込んでペナルティトライをもぎ取るなど反撃したが、あと一歩及ばず。クレルモンが2点差で逃げ切り、今季3勝目を手にした。

　24日に行われたスタッド・フランセ対トゥーロンも、終了間際の逆転トライで勝負が決まるという劇的な展開となった。押し気味に試合を進めたのは、ここまで1勝3敗と苦しい戦いが続き、ホームのパリで必勝を期して臨んだスタッド・フランセ。開始早々に不用意なキックを切り返されてトゥーロンに先制トライを許したものの、以降はSOモルネ・ステインが巧みなゲームメイクからPGで着実にスコアを積み重ね、57分までに4本を成功させて12-7とリードする。

　60分にゴール前スクラムの右展開からトゥーロンのパワフルなBKに外のスペースを崩され、WTBトゥイソヴァのこの日2本目のトライで同点とされたが、69分に敵陣左中間からSOステインが約40メートルのDGを見事に決め、15-12と勝ち越し。勝利を手にしたかに思われた。しかし試合終了直前、トゥーロンが底力を見せる。敵陣22メートルライン付近まで攻め込むと、右の順目に連続展開を仕掛け、最後はオフロードパスを受けたアルゼンチン代表FLイサがタックラーを次々に跳ね飛ばして右中間へダイブ。これぞTOP14の迫力というべき豪快なトライで試合をひっくり返し、こちらもシーズン3勝目を挙げた。