国内
2017.07.03
五郎丸初練習。指揮官は「チームに足りないものを運んでくれる」と期待。
先週、大好きな釣りにも行って、「大漁でした」と五郎丸(写真右)。
久々の日本を満喫して、7週間後の開幕を見据える(撮影:矢野寿明)
7月3日、午前中にヤマハスタジアムでの復帰会見を終えた五郎丸歩は、16時からの初練習に臨んだ。多くの報道陣がホームグラウンドでの登場を待つ中、短いミーティング後に約90分の全体練習に初参加。その後は個人練習としてゴールキックの感触も確かめた。
「気心知れた仲間とプレーできるのは楽しいことです。まずはチームに慣れることが大切。新しいメンバーもいるので、知るべきこともあるでしょう。システムも覚えなければ」と五郎丸。久々のチームメイトを「以前よりも、スキル、フィジカルともに上がっている」と感じたという。
初練習を終えて、清宮克幸監督は出来の良さを喜ぶ。
「思ったより状態がいい。昨年はあと1勝でトップリーグ制覇を逃しただけに何かが足りなかった。それを持ってきてくれると期待しています。同時にチームの雰囲気を変えてくれる存在でもある。彼のベーシックスキルに気を配ったりする姿は若手に影響を与えるのかな、と」
今季のヤマハは春からサンウルブズ、日本代表に多くを輩出して、居残る選手たちが競争してきた。そして、そこに五郎丸も加わる。ゲラード・ファンデンヒーファーとの15番争いにも注目が集まる。
「シャドー(ファンデンヒーファー)も15番を渡すつもりはないでしょう。そのエネルギーがマイナスに向かわないようにするのはスタッフの腕の見せ所。WTBという選択肢もありますが、ヤマハでは仕事の役割が違うので、簡単にはできない。ゴールキッカーもFBが蹴るのが理想だと思います」と清宮監督。
7月15日から始まる北見での夏合宿ではトップリーグのチームと3試合対戦予定。そこで出場して、試合感覚を取り戻す場にしたい。
「五郎丸が帰ってきて、ヤマハがトップリーグ優勝というシナリオを描ければ美しい」と清宮監督。今季のニューヤマハスタイルに不可欠な存在なのは、チーム練習から伝わってきた。
(取材:福田達)
持ち味と言う体重移動で蹴るゴールキックは飛距離がアップした印象で、50メートルを超えるキックも披露。
以前、子どもたちの間で人気だった“お祈りポーズ”は使っていない(撮影:矢野寿明)