海外 2017.04.10

スーパーラグビー再編 サンウルブズ指揮官「最も過酷な大会参加は栄誉」

スーパーラグビー再編 サンウルブズ指揮官「最も過酷な大会参加は栄誉」
スーパーラグビーにふさわしいチームとなるべく、成長を続けるサンウルブズ。写真はブルズ戦勝利後。
(撮影:矢野寿明)
 日本のサンウルブズも参戦している「スーパーラグビー」が来年から3チーム(南アフリカ2チーム、オーストラリア1チーム)削減され、15チーム参加の大会になりフォーマット再編が決まったことについて、サンウルブズのフィロ・ティアティア ヘッドコーチらがコメントを発表した。
 参加国、特に、チームを減らされる南アフリカとオーストラリアのメディアやファンなどからは、サンウルブズが残留することについて、疑問や不満の声が出てきている。初参戦の昨年は最下位で、今年はブルズを倒したとはいえ、開幕戦でハリケーンズに17−83と大敗するなど苦戦が続いて1勝5敗と下位にランクしており、発展途上のチームではあるものの、注がれる視線は厳しくなってきた。
 ティアティア ヘッドコーチは「コーチ陣と選手を含めたサンウルブズのチームとしましては、毎週フィールド内にある日々の練習に集中します」と言うしかない。
 そして、組織としてはフィールド外のことに関しても注視する必要があるとし、「サンウルブズが、現在世界で最も過酷な大会に参加できていることは、誠に栄誉なことであり、来シーズンも15チームに入ることができたというこのたびのニュースは、選手・コーチ・組織のいずれにとっても、素晴らしいものであると思います。私たちは”Rise as One”の旗印のもと、SANZAAR(スーパーラグビー主催団体)の信頼にこたえるためにも、日々ゴールに向かい、邁進していこうと思います」とコメントした。
 現在はアフリカ第1カンファレンスに属しているサンウルブズだが、来年はオーストラリア・カンファレンスに移る。
 これについて日本ラグビー協会の坂本典幸 専務理事は、「強豪がひしめくスーパーラグビーで戦うことに変わりはありませんが、時差の問題など、選手への移動に関わる負荷は多少改善されるのではないかと思います」と話す。そして、カンファレンス変更や15チーム編成になっても厳しく、激しい戦いが続くとし、「日本ラグビーの強化にとって、スーパーラグビーで戦うことは、ラグビーワールドカップ2019日本大会の目標であるベスト8以上への近道でもあります。サンウルブズ、日本ラグビーの目指す目標は、常に世界を意識して強くなり続けることです」と語った。
 そして、サンウルブズを運営するジャパンエスアールの渡瀬裕司CEOは、「SANZAARからの発表につきましては、ジャパンエスアールとしては前向きに受け取っています。SANZAARからのメッセージには、アジアにおけるラグビーの普及についても述べられており、我々がその中で大きな期待を負っていることを改めて実感しております。今後も引き続きSANZAARとは密に連携しつつ、チームのパフォーマンス向上に努め、アジアにおけるラグビーの普及という点においても貢献できればと思っています」とコメントした。
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