海外 2017.03.05

必勝期して臨んだサンウルブズ、ライバルから白星獲得ならず。

必勝期して臨んだサンウルブズ、ライバルから白星獲得ならず。
キングズのディフェンスを突破しようとするサンウルブズのCTBラファエレ(撮影:長岡洋幸)
 セカンドホームのシンガポール・ナショナルスタジアムに移動し、スーパーラグビー挑戦2年目の初勝利を目指したサンウルブズ(日本)だが、3月4日、ターゲットにしていたキングズ(南アフリカ)を倒せず、23−37で、開幕から2連敗となった。
 開始早々、サンウルブズにオフサイドの反則があり、キングズがPGで先制した。さらに14分、サンウルブズは敵陣22メートルライン内に入ったもののブレイクダウンでボールがこぼれ、キングズにカウンターアタックを許し、途中交代で入ったばかりのSHルディ・ファンローイエンがトライを挙げた。
 早めに点差を詰めたいサンウルブズは20分、またも敵陣深くに入り、左に人数を余らせ得点チャンスだったが、CTBデレック・カーペンターが痛恨のノックオンで嫌な流れとなる。しかしスクラムで再開直後、FL金正奎がブレイクダウンでからんで相手の反則を引き出し、SH田中史朗がタップから速攻を仕掛けると、CTBティモシー・ラファエレがスコアラーとなり、シンガポールのファンを喜ばせた。
 だが、昨季18チーム中17位だったキングズも今季初勝利へ必死で、33分に点差は広がる。ハーフウェイ付近のラインアウトからの攻撃でWTBマルコム・ジェアーが抜け出し、サポートしたFLクリス・クルータがディフェンスの間を突いてゴールに持ち込み、7−17とキングズが10点リードして、そのまま前半を終えた。
 後半の序盤はしぶとい守りを見せたサンウルブズだが、互いに2本ずつPGを決め、迎えた65分(後半25分)、キングズが敵陣22メートルライン外のラインアウトからドライビングモールでゴールラインを割り、大きな追加点を挙げる。
 75分、サンウルブズはWTB福岡堅樹がインターセプトトライで5点を返したが、リスタートして数秒後、キングズは敵陣22メートルライン内でターンオーバーし、つないで、WTBジェアーがゴール左隅に飛び込んで勝負あり。
 日本の狼軍団はラストアタックでWTB中鶴隆彰がトライを奪い返し意地を見せたが、7点差以内の敗戦で与えられるボーナスポイントも手にすることはできなかった。
 サンウルブズはこれで0勝2敗(総勝点0)、キングズは1勝1敗(総勝点4)となった。
 サンウルブズは次週から南アフリカで2連戦となり、現地時間11日にブルームフォンテインでチーターズと対戦する。
<サンウルブズ フィロ・ティアティアHC コメント>
 キングズはチャンスを確実に得点に結びつけたと思いますが、私たちは特にパスすべきところでの判断ミス等もあり、チャンスをうまく得点に結びつけられなかったと思います。試合を重ねるごとに向上すると思いますが、プレッシャーのもとで、正しい判断が下せるようになる必要があります。
 今後タフなコンペティションのなかで戦っていくためには、常にポジティブに、毎試合、毎トレーニングで学び、向上していきます。
 次の南アフリカツアーに向けて準備をし、今日の試合で失ったようなチャンスを一つ一つ得点につなげていくことができれば、きっと勝てるチームになっていくと思います。今日の試合で、サンウルブズの一員としてスーパーラグビーデビューした5人の選手たちにとっても、素晴らしい経験だったと思います。

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