国内
2016.12.30
松山聖陵、茗溪学園も花園で年越し! Bシードの中部大春日丘と深谷は辛勝
全国高校ラグビー大会は12月30日、東大阪市花園ラグビー場で2回戦の熱闘が繰り広げられ、Bシードの中部大学春日丘(愛知)と深谷(埼玉)、そして1回戦から出場している松山聖陵(愛媛)と茗溪学園(茨城)も勝って、1月1日の3回戦進出を決めた。
中部大春日丘は仙台育英(宮城)に苦しんだが、24−22で激闘を制した。
前半13分にハーフウェイのスクラムから右を攻め、WTB水野裕也が走り切って先制。一方の仙台育英はその5分後、スクラムからの攻撃でWTB大森寛治がトライを奪い返したが、中部大春日丘はハーフタイム前に敵陣深くのスクラムでターンオーバーしてボールを奪い返し、PR蜂谷元紹がインゴールに突っ込んで12−7として前半を終えた。
後半早々、相手にPGで点差を詰められた中部大春日丘だったが、7分、WTB石本智一が自陣でインターセプトして約70メートルの独走トライ。12分には敵陣深くでFB伊藤広晟のチップキックボールを拾ったCTB上田泰士が左隅にフィニッシュし、リードを広げた。
仙台育英は19分、キックチャージからSH村上陽平がスコアラーとなり、21分にはブレイクしたFB萬田開人をWTB千葉真之亮がサポートして2点差に詰めたが、難しい角度からのコンバージョンは失敗。結局、中部大春日丘がリードを守り切り、3回戦進出となった。
長崎北陽台との厳しいゲームを勝ち切った深谷(撮影:松本かおり)
深谷は長崎北陽台(長崎)との熱戦を19−7で制した。
前半20分、深谷は敵陣22メートルライン内でFKを得ると、タテを突いたあとテンポよく左へ展開し、FB山沢京平がゴール前でディフェンス2人をひきつけてWTB井下英司につなぎ、均衡を破った。ハーフタイム前にはラインアウトモールのあと連続突進でゴールに迫り、FL川中竜之介がフィニッシュして12−0で折り返した。
追う長崎北陽台は後半早々、敵陣深くでPKを得るとサインプレーを使って相手を惑わし、FL山添圭祐が中央突破でトライを決めた。
5点差に詰められた深谷はその後、何度か自陣深くで苦しい場面もあったが、耐え、試合終了前にラインアウトからの連続攻撃でCTB浅見光がトライを取りきり、3回戦へコマを進めた。
力強い突進でトライを演出した松山聖陵のPR今谷陵也(撮影:松本かおり)
39年ぶり2回目の出場となって1回戦で念願の初勝利を果たした松山聖陵は、69大会ぶりの勝利を手にしたばかりの山口(山口)と2回戦でぶつかり、40−15で勝った。
松山聖陵は開始早々、FB土居優也が自陣からのカウンターで中央を破ってそのままゴールへ持ち込み先制。対する山口は25分、敵陣深くに入るとSO右近幸也がインゴールへ思い切ってキックパスを放ち、バウンドボールをWTB藤村哲平が押さえて5点を奪い返した。
しかし松山聖陵はハーフタイム前、PR今谷陵也の突破からチャンスとなり、CTB宮本朋哉につないで14−5で折り返す。
リズムが良くなった愛媛県代表は、後半4分にキャプテンのHO三好優作がインゴールに突っ込むと、11分にはターンオーバーからたたみかけてFL若原一翔にもトライが生まれ、リードを広げた。
山口は15分にモールを活かして得点し、24分にはNO8宮川透也がファイブポインターとなったが、松山聖陵は取られたらすぐに取り返してリードを保ち、花園で2勝目を挙げた。
松山聖陵は元日におこなわれる3回戦で優勝候補の東福岡に挑む。
茗溪学園のSH海老原鏡太にプレッシャーをかける青森北(撮影:松本かおり)
茗溪学園は同じく1回戦から勝ち上がってきた青森北(青森)に48−7と快勝。
前半3分にテンポのいいバックス展開でCTB我妻航汰が先制すると、その2分後にはパワフルにゲインしたFL市川秋音をWTB吉田航がサポートして追加点。茗溪学園の勢いは止まらず、6分と10分にFL市川が連続トライを挙げて26−0で折り返した。
後半早々、青森北はSH佐井颯がゴール前のPKから速攻を仕掛けて1トライを奪い返したが、反撃はそこまで。
茗溪学園はその後、FB堀尾健太の見事なカウンターアタックなどで4トライを追加し、3回戦進出となった。