国内 2016.12.28

64年ぶりの山口と39年ぶりの松山聖陵が歓喜! 21年ぶりの米子工は敗退

64年ぶりの山口と39年ぶりの松山聖陵が歓喜! 21年ぶりの米子工は敗退
攻める浜松工、守る米子工(撮影:松本かおり)
 全国高校ラグビー大会に21年ぶり7回目の出場となった米子工業(鳥取)は、3年ぶりに花園に立った浜松工業(静岡)に3−59で屈し、初勝利とはならなかった。
 浜松工は計11トライ。前半8分、SO小池悠太が抜けてFB増田巧につないで先制すると、14分には長いモールドライブで追加点。24分にはカウンターでWTB諏訪部凱哉が40メートル以上走り切り、前半終了前にはゴール前左のスクラムから展開してFB増田がフィニッシュし、22−0で折り返した。
 浜松工は後半の立ち上がりもよく、ノーホイッスルでFL渡邉颯誠がファイブポインターとなる。その後、WTB中川恭公が4トライ、キャプテンのNO8大塚滉生もパワフルに走り、HO石川右京もモールでスコアラーとなって2回戦進出を決めた。
 米子工は後半12分にキャプテンのNO8戸田稜人がPGを決めて3点を刻み、第96回大会の挑戦を終えた。
 勝った浜松工は30日におこなわれる2回戦で、今大会の本命と目される東福岡にチャレンジする。

2

山口(黄・黒ジャージー)×富山第一(撮影:松本かおり)
 64年ぶり4回目の出場となった山口(山口)は、3年ぶり9回目の富山第一(富山)を24−15で下し、ベスト4入りした1948年(第27回大会)以来となる勝利を手にした。
 山口は前半4分、ディフェンスでプレッシャーをかけ攻撃に転じ、CTB石丸創が自陣から突破、サポートしたWTB藤村哲平がゴールへ走り切って先制した。7分にはSO右近幸也が抜け出してWTB河本拓巳につなぎ、追加点。16分にはスクラムでターンオーバーしたあと左へ展開し、WTB河本が連続トライ。17−0とした。
 富山第一は23分、ラインアウトからワイドに振ってCTB太田航輔が抜け、WTB新田純也につないでチーム初トライを挙げる。12点ビハインドで迎えた後半早々には敵陣22メートルライン内のスクラムから連続攻撃でゴールに迫り、LO前川海哉がスコアラーとなって7点差に詰めた。
 しかし、山口は後半9分、ゴール前中央のラックから左へ展開し、CTB石丸がトライを挙げて24−10とリードを広げた。
 富山第一は試合終了間際、SH青山佳希がトライを奪って執念を見せたが、歓喜したのは山口だった。

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攻め込む松山聖陵。山形中央から7トライ(撮影:松本かおり)
 その山口と2回戦で対戦することになったのは、39年ぶり2回目の出場となった松山聖陵だ。この愛媛県代表は山形中央を46−0で下し、花園で初勝利となった。
 松山聖陵は前半4分、ハーフウェイでこぼれ球を拾ったCTB浅木稜平が50メートル走り切り、先制。17分にはラインアウトからモールで押し込み追加点。26分にはゴール前のPKから速攻でキャプテンのHO三好優作が突っ込み、17−0とリードを広げた。
 後半5分には敵陣深くでの相手ボールスクラムをターンオーバーしてNO8小島優人がゴールに持ち込む。その2分後にはSO大澤成貴がハーフウェイからギャップを突いてそのまま走り切り、トライ。懸命にタックルし続けた山形中央だったが松山聖陵の勢いは止まらず、11分にHO三好がパワフルに突進して再びスコアラーとなると、終盤にはモールでチーム7本目のトライを挙げ、念願の花園初勝利を遂げた。

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