海外 2016.12.12

サンウルブズがスコッド発表! 田中、松島、福岡、三村、内田など新加入

サンウルブズがスコッド発表! 田中、松島、福岡、三村、内田など新加入
左から大野、三村、堀江、ティアティアHC、田村優、内田、カーク(撮影:松本かおり)
 南半球最高峰リーグのスーパーラグビーに参戦2年目となるサンウルブズが、2017年シーズンのスコッド36名を発表した。ラグビーワールドカップ2019日本大会へ向けて日本代表との連携が強く求められており、今秋の日本代表メンバーのうち21人が入った。ハイランダーズで4季プレーし、スーパーラグビー45試合出場の経験を持つSH田中史朗が新加入。FB松島幸太朗もレベルズからの移籍となり、24歳のWTB福岡堅樹はスーパーラグビー初挑戦となる。さらに、福岡とともにセブンズ日本代表としてリオデジャネイロオリンピックで活躍したWTB後藤輝也とNO8徳永祥尭もサンウルブズに加わった。
 12月12日に都内でおこなわれた会見で、チームを運営するジャパンエスアールの渡瀬裕司業務執行理事代理は選手選考について次のようにコメントした。
「ジャパンのスコッドに選ばれた選手がかなり選考のなかに入ってきている。それに加え、将来的に、2019年に向けて日本代表の資格を取得する可能性がある外国出身選手にも目を向けつつ、2016年シーズンにサンウルブズで活躍してくれた選手なども見ながら選出した。現在までのところ40名を超えるプレーヤーからサンウルブズでプレーしたいという合意をもらっている。細かな条件、契約等がすべて終わっているわけではないので、36人以外にも、今後引き続き細部の交渉をおこなって、適宜、新たに発表できたらと思っている」
 フィロ・ティアティア新ヘッドコーチは重要なポイントとして、今回は2016年のサンウルブズ選手を含めてスーパーラグビー経験者が21選手いることを挙げた。
「経験値は重要。17人の新しい選手が加わったのも楽しみ。海外での経験があるプレーヤーや、トップリーグで活躍した若手選手もいる。田中史朗はハイランダーズでスーパーラグビーの経験を非常に多く積んでいる。松島幸太朗はエキサイティングで、彼が我々とともにスーパーラグビーでプレーしてくれるのを見るのが今から待ちきれない」
 スローガンは『RISE AS ONE』だ。
 昨シーズン築いた土台を基に、日本代表と密に連携を取りながら、チーム一丸、One Team (As One) となり挑んで行こうというチームとしての強い決意を表している。タフな戦いのなかで常に上を向いて、改善、向上を続けていく前向きなスピリットをチームとして持ちたい。
 新シーズンの目標を訊かれた指揮官は具体的な数字は言わなかった。
「トロフィーとか優勝とか勝つことを目指すが、一番大事なのはチームのなかにいる人間たちをいかに人として成長させていくか。それが、いかにチームとして成長できるかにつながると思う。確実に約束できるのは、毎回ベストを尽くすということ。試合だけでなく、試合に向けた準備も毎週ベストを尽くしていく。その結果が我々の思いを表すと思う」
 オフィシャルサポーターの「MAN WITH A MISSION」がサンウルブズをイメージして書き下ろした楽曲『Brave It Out』が流れるなか、スコッド入りした大野均、三村勇飛丸、堀江翔太、田村優、内田啓介、エドワード・カークが会見場に姿を現した。2017年大会への意気込みなどを、6選手は次のように語っている。
■大野均
「また呼んでもらって光栄だしうれしく思っている。(2016年大会を経験し)セットプレーが安定しないことにはこっちの意図するゲーム運びができないということは昨シーズン痛いほど味わった。LOとして、FWとして、そこを安定させるのが第一の使命だと思う。年齢(38歳)のことはいろんな方から言われるが、自分としてはそのへんは考えないようにして、一選手として、常にジャージーをつかめるように、若い選手と競い合っていきたいと思っている」
■三村勇飛丸
「去年は全試合会場に足を運んで、ファンのひとりとして、会場で応援していた。どのチームにも自分よりレベルが高い選手がそろっているので、もし試合に出ることがあれば、すべてチャレンジだと思っている。個人的にはサム・ケイン(チーフス)と対面で戦ってみたい」
■堀江翔太
「(他の海外チームから)いろいろオファーはあったが、2019年に向けて代表と連携している部分もあるんで、2019年にいい結果を残したいということと、去年、初代キャプテンをやった経験を2017年シーズンに何か伝えられたらいいかなと思ってサンウルブズを選んだ。2017年のメンバーは非常に楽しみ」
■田村優
「自分たちのスタイルを信じてやるだけ。(長期のタフな戦いで)疲れはたまるので、しっかりリカバリーをして、できるだけ100%に近い状態で試合に臨む」
■内田啓介
「去年は一ファンとして見てて、次の機会には絶対出たいという気持ちがすごくあった。(田中をはじめSHのライバルは多いが)素晴らしい仲間とともに素晴らしい相手と試合ができるんで、競争しながら番号を勝ち取っていければいいかなと思う」
■エドワード・カーク
「去年はファンの声援に元気づけられた。サンウルブズは非常にアクティブで、スピーディーで、ファンと一緒に活動していくようなチーム。2年目、またプレーできることをすごく楽しみにしている」
 2017年のスーパーラグビーは2月23日にキックオフ。サンウルブズは2月25日に東京・秩父宮ラグビー場で開幕を迎え、2016年大会王者のハリケーンズと対戦する。
<サンウルブズ 2017シーズン スコッド>
(所属/出身地/サンウルブズキャップ数/スーパーラグビーキャップ数/日本代表キャップ数)
【PR1】
稲垣 啓太(パナソニック ワイルドナイツ/新潟/サンウルブズ:10/SR:11/日本代表:13)
三上 正貴(東芝ブレイブルーパス/青森/サンウルブズ:14/SR:14/日本代表:33)
山本 幸輝(ヤマハ発動機ジュビロ/滋賀/サンウルブズ:1/SR:1/日本代表:3)
【HO】
木津 武士(神戸製鋼コベルコスティーラーズ/大阪/サンウルブズ:12/SR:12/日本代表:44)
日野 剛志(ヤマハ発動機ジュビロ/福岡/サンウルブズ:―/SR:―/日本代表:2)
堀江 翔太(パナソニック ワイルドナイツ/大阪/サンウルブズ:12/SR:31/日本代表:48)
【PR3】
浅原 拓真(東芝ブレイブルーパス/山梨/サンウルブズ:14/SR:14/日本代表:5)
伊藤 平一郎(ヤマハ発動機ジュビロ/大分/サンウルブズ:―/SR:―/日本代表:4)
具 智元(拓殖大学/韓国/サンウルブズ:4/SR:4/日本代表:―)
【LO】
大野 均(東芝ブレイブルーパス/福島/サンウルブズ:12/SR:12/日本代表:98)
梶川 喬介(東芝ブレイブルーパス/福岡/サンウルブズ:―/SR:―/日本代表:4)
真壁 伸弥(サントリーサンゴリアス/宮城/サンウルブズ:6/SR:6/日本代表:34)
リアキ・モリ(オークランド/NZ/サンウルブズ:14/SR:38/日本代表:―)
【FL】
エドワード・カーク(サンウルブズ/オーストラリア/サンウルブズ:15/SR:54/日本代表:―)
ヘル ウヴェ(ヤマハ発動機ジュビロ/トンガ/サンウルブズ:―/SR:―/日本代表:3)
ヴィリー・ブリッツ(NTTコミュニケーションズシャイニングアークス/南アフリカ/サンウルブズ:―/SR:23/日本代表:―)
【NO8】
徳永 祥尭(東芝ブレイブルーパス/静岡/サンウルブズ:―/SR:―/日本代表:―) 
松橋 周平(リコーブラックラムズ/長野/サンウルブズ:―/SR:―/日本代表:3)
マルジーン・イラウア(東芝ブレイブルーパス/NZ/サンウルブズ:―/SR:―/日本代表:4)
三村 勇飛丸(ヤマハ発動機ジュビロ/栃木/サンウルブズ:―/SR:―/日本代表:2)
【SH】
内田 啓介(パナソニック ワイルドナイツ/滋賀/サンウルブズ:―/SR:―/日本代表:21)
小川 高廣(東芝ブレイブルーパス/福岡/サンウルブズ:―/SR:―/日本代表:1)
田中 史朗(パナソニック ワイルドナイツ/京都/サンウルブズ:―/SR:45/日本代表:58)
茂野 海人(NECグリーンロケッツ/大阪/サンウルブズ:11/SR:11/日本代表:3)
矢富 勇毅(ヤマハ発動機ジュビロ/京都/サンウルブズ:10/SR:10/日本代表:16)
【SO】
立川 理道(クボタスピアーズ/奈良/サンウルブズ:13/SR:13/日本代表:50)
田村 熙(東芝ブレイブルーパス/愛知/サンウルブズ:―/SR:―/日本代表:―)
田村 優(NECグリーンロケッツ/ 愛知/サンウルブズ:15/SR:15/日本代表:42)
ヘイデン・クリップス(東京ガス/NZ/サンウルブズ:―/SR:―/日本代表:―)
【WTB】
後藤 輝也(NECグリーンロケッツ/山梨/サンウルブズ:―/SR:―/日本代表:―)
福岡 堅樹(パナソニック ワイルドナイツ/福岡/サンウルブズ:―/SR:―/日本代表:20)
【CTB】
ティモシー・ラファエレ(コカ・コーラレッドスパークス/サモア/サンウルブズ:―/SR:―/日本代表:4)
デレック・カーペンター(サントリーサンゴリアス/NZ/サンウルブズ:12/SR:12/日本代表:―)
【FB】
笹倉 康誉(パナソニック ワイルドナイツ/神奈川/サンウルブズ:9/SR:9/日本代表:3)
松島 幸太朗(サントリーサンゴリアス/埼玉/サンウルブズ:―/SR:5/日本代表:22)
リアン・フィルヨーン(NTTドコモレッドハリケーンズ/南アフリカ/サンウルブズ:15/SR:64/日本代表:―)

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