各国代表
2016.06.08
U20世界選手権開幕! 日本は金星ムードから一転、南アに逆転負け
前半25分に2本目のトライを挙げたU20日本代表のWTBアタアタ・モエアキオラ
(撮影:出村謙知)
20歳以下代表の世界トップ12か国が競う「ワールドラグビー U20チャンピオンシップ 2016」が6月7日にイングランドで開幕し、マンチェスターでU20南アフリカ代表と対戦したU20日本代表は、19−59で敗れた。4年ぶりの優勝を狙う南アに対し、日本はWTBアタアタ・モエアキオラ(東海大)のハットトリックなどで前半を19−14とリードしたものの、後半は防戦一方で6トライを奪われ、逆転負けを喫した。
前半9分に南アのダイナミックなFLに中央突破され先制を許した日本。
しかし19分、ハーフウェイ付近のラインアウトからの攻撃でWTBモエアキオラが鮮やかに防御網を切り裂き、トライを挙げて流れを呼び戻した。
25分には、敵陣22メートルライン内でアドバンテージをもらい、SO金井大雪(法政大)からのキックパスをWTBモエアキオラが空中戦に競り勝ってインゴールに押さえ、逆転。
ブレイクダウンでターンオーバーして好機となった30分には、FWがゴール前でピック&ドライブを繰り返したあと右へ展開し、WTBモエアキオラが俊敏な動きでディフェンダーをかわして3本目のトライを奪い、19−7とした。
日本は前半、スクラム、ブレイクダウンでも奮闘。粘り強かった守りは、36分に相手にチップキックを使われゴールラインを割られたものの、19−14とリードして前半を終えた。
しかし、ワールドカップの悪夢を再現したくない南アは、ハーフタイム明けからガラリと変わった。
後半早々、連続攻撃から主将の13番がゴールに持ち込み、逆転。その3分後には、スクラムからの攻撃でゲインし、すばやいリサイクルと展開で連続トライを挙げた。48分(後半8分)にはインターセプトからつないで完全に流れを変える。
さらにPGで点差を広げた南アは、63分、70分、そして試合終了前にもトライを重ね、日本は結局、40点差の大敗で初戦を終えた。
昨年の10位を上回りたい日本だが、プールステージは強豪ぞろい。同じプールCのもう1試合は、アルゼンチンがトップ4入りは間違いないと前評判の高かったフランスを24−15で破っている。
『ビート レ・ブルー』のスローガンを掲げ打倒・フランスに燃える日本だが、11日の第2節で対戦するその相手は4強入りへもう負けられず、激しい戦いになりそうだ。
■中竹竜二 ヘッドコーチ コメント
「今日の試合は、とにかく激しく、攻撃的に最初から仕掛けていくことを決めていた。前半は良い戦い方ができた。選手たちも自信を持ってプレーしていたが、後半でミスが続き、簡単に(得点を)取られてしまうことで相手に主導権を渡してしまった。このチームでは初めての試合だったので、まだまだ試合を修正する力が不足していると感じた。これからチーム一丸となって、さらなるレベルアップをして、フランス代表戦勝利に向けて良い準備をして頑張っていきたい。今試合の前半のような戦い方を後半も続けられるようにしたい」
■古川聖人 キャプテン コメント
「前半は自分たちのやろうとしていた『Action Rugby』ができ、スコアでも優位に立てたが、後半の入りで相手が戦術を変えてきた中で、受身になってしまった。連続で得点をとられ、試合の流れを相手に渡してしまったのが敗因だと思う。今回の反省点を次に生かして、勝つためにここに来たんだということをもう一度全員で確認し、フランス代表には勝ちにいく」
<プール戦・第1節 結果>
▼プールA
・アイルランド 26−25 ウェールズ
・ニュージーランド 55−0 ジョージア
▼プールB
・スコットランド 15−10 オーストラリア
・イングランド 48−10 イタリア
▼プールC
・日本 19−59 南アフリカ
・アルゼンチン 24−15 フランス