海外
2016.04.22
サンウルブズ対ジャガーズ戦に向け両チーム前日練習。FW戦が鍵。
前日練習のあとメディアの取材に答えるジャガーズのクレービー主将(撮影:見明亨徳)
国際リーグのスーパーラグビーは第9節に突入。日本のサンウルブズは、4月23日、東京・秩父宮ラグビー場でジャガーズと対戦する。今季から初参戦同士となる両チームは22日、試合会場で前日練習をおこなった。
「早めに日本へ来られて、休む機会が多く与えられた。それがよかった。これまでの4週間はツアーを通し、アウェーの戦いをしていました。移動も長かったですが、今週はしっかりとレストを取れた。いままでで一番いい試合をしたい」
こう語るのは、ジャガーズのHOアグスティン・クレービー主将。約4週間のニュージーランド遠征を経て17日に来日。ここまで1勝6敗と苦しんでいるが、「スーパーラグビーではより激しいプレーをするチームが多いので、そこへの対応も難しい。ただ、ここでの経験が自分たちの強化に役立つ」ときっぱり。未勝利のサンウルブズとのゲームを見据え、「FWを中心にいい試合をしたい。まず、まとまる」と話した。
ジャガーズとリンクするアルゼンチン代表は、スクラムを伝統的な長所とする。4強入りした昨秋のワールドカップイングランド大会でも、FW8人が斜め中央前方に力を向けるパックを示した。スーパーラグビーではニュージーランドや南アフリカの老舗クラブとの対戦では押し込まれることも多いが、サンウルブズ陣営は警戒する。チーム最年長のLO大野均も「相手のFWに勢いづかせると、ジャガーズ全体が勢いづく。対策したい」と語る。
「向こうが格上で、こちらがチャレンジャーです」
シンガポール、南アフリカで合計4試合をおこなう長期遠征から帰国したサンウルブズは、ゲームのなかった第2節を挟んで開幕7連敗中としている。特に、現地時間で15日におこなわれた第8節では、ブルームフォンテインのフリーステイト・スタジアムで体調不良に苦しんだか。チーターズに17−92で屈した。
ツアー中はスクラムで押し込まれ、PR浅原拓真は「対応できなかった…」と肩を落とした。「8人でまとまって組まないと、僕らは小さいので(苦戦する)」と自認するが、現地ではスクラムを組み込む時間がなかった。さらには、「いろんな国から選手が集まっていて、僕らは英語がわからない」。互いの微妙な呼吸を合わせる上では、壁が多い。まとまりの醸成には難儀していたようだ。
「正当に組んでいてやられたから、悔しいですね。ただ、チーターズ戦は最低線。これ以上は下へ行かない」
当日のつばぜり合いやいかに。
(文:向 風見也)