国内
2016.04.11
明大に新星BK登場! 東日本大学セブンズ
スピードで魅了した明治大のルーキー、山村知也(撮影:見明亨徳)
4月10日、秩父宮ラグビー場で開催された「東日本大学セブンズ大会」。会場を沸かせた1年生がいた。準優勝で終えた明大BK山村知也だ。
準決勝の帝京大戦。前半終了間際に自陣でボールを受けると迷わずに前進する。左ライン際を進み帝京大ディフェンスをかわす。内へステップを切り、最後は中央でトライラインを越えた。19-5とし、勝利(26-12)に貢献した。
決勝戦は東海大に12-34と敗れた。しかし、後半終了間際にグラウンドへ登場した山村は、ボールを持つと左隅を狙い快走。東海大のぎりぎりのタックルでチャンスを逸したが。魅力的なスピードは秩父宮に集まったラグビー関係者、ファンに強い印象を与えた。
報徳学園出身の1年生。
高校1年生で出場した全国高校大会(花園)はリザーブ25番を背負い、2回戦の黒沢尻北戦は後半開始からFBで出場。3回戦は出場なし。そして17-66で敗れた東海大仰星戦も後半25分からの出番だった。
2年生時、報徳は花園に出場するが山村自身は肩のケガでメンバー入りはなかった。そして高校最後の3年生、兵庫県決勝でライバルの関西学院に敗れた。
しかし、その魅力的な50メートル5.9秒のスピードは関係者の目にとまる。U17近畿地区代表に選ばれ、2015年度高校日本代表メンバーにも選出された。
そして、今年3月にスコットランドへ遠征。第1戦のスコットランド地域選抜戦(51-12で勝利)は右WTBで先発すると、前半9分にチーム2本目のトライを決めた。遠征の目標だったU19スコットランド代表との第1戦(14-22で敗戦)は左WTBでピッチへ。0-15とリードされた後半7分にゴールラインを越え、チームに勢いをつけて接戦に持ち込んだ。3試合目となるスコットランド地域選抜戦は、FBとして登場。前半1分、23分にトライを決め、43-10の大勝に貢献した。最終戦のU19スコットランド戦もFBを任され、山村の得点は無かったが、後半逆転で10-7の金星をあげた。
帰国後、明大に合流して練習を始めた。
「スコットランド戦で勝利という自信を持つことができた。帰ってきて間もないのでチームにまだフィットしていることはない。スピードでトライを取ることに頑張っていきたい」と大学ラグビー界での夢を語る。
明大・丹羽政彦監督は「スピードは十分。あれぐらいの活躍は当然」とすでに期待の範囲を見せた新人を評価した。
(文:見明亨徳)