海外
2016.04.11
欧州3連覇のトゥーロン 準々決勝敗退! 止めたのはカーター擁するラシン
ファイナルホイッスル。勝者のラシンと敗者のトゥーロン(Photo: Getty Images)
過去3季連続で欧州クラブラグビーの頂点に君臨していたトゥーロンが、現地時間10日にパリ郊外でおこなわれたヨーロピアンラグビー・チャンピオンズカップの準々決勝で、同じフランスチームのラシン92に16-19で敗れ、4連覇の夢は途絶えた。昨年のワールドカップでヒーローとなったニュージーランド代表のSOダン・カーターを擁するラシン92は、初の準決勝進出となった。
試合開始早々にPGで先制したラシン。2分にはアルゼンチン代表のWTBフアン・イモフがインターセプトして50メートル独走し、10点リードした。
一方、前身大会のハイネケンカップから数えて欧州4連覇の偉業をめざすトゥーロンは、8分、フィジー出身の若きWTBジョシュア・ツイソヴァが抜け出し、オフロードでFLシャルル・オリヴォンにつなぎトライ。前半終了前にはPGを決め、10-10で折り返した。
後半は互いにPGを2本ずつ重ね、同点のまま終盤の戦いに突入。ラシンは、試合中に膝をひねったカーターに代わってキッカーを務めたSHマクシム・マシュノーがゴール正面のショットを外すなど本調子ではなかったが、残り時間2分の場面で得たPGチャンスで勝ち越しの3点を奪い、歴史的勝利となった。
そのほかの準々決勝では、初の8強入りを果たしたエクセター・チーフスが、9季ぶり3回目の優勝をめざす同じイングランド勢のワスプスと対戦。エクセターが6点リードのまま79分が経過し、準決勝進出を目前としていたが、ワスプスのFBチャールズ・ピウタウが残り時間10秒を切った場面でトライを挙げ、難しい位置からのコンバージョンキックをSOジミー・ゴパースが決め、ワスプスが25-24で劇的勝利を収めた。
プールステージを唯一の6戦全勝で勝ち上がり、プレミアシップ(イングランド最高峰リーグ)との2冠を狙うサラセンズは、同国ライバルのノーサンプトン・セインツに29-20で勝利。前半は相手にリードされたものの、SOオーウェン・ファレルのPGで得点を重ね、終盤にはクリス・アシュトンとクリス・ワイルスの両WTBがトライを追加し、逆転勝ちした。
そして、14季ぶりの王座奪還をめざすレスター・タイガース(イングランド)はスタッド・フランセ(フランス)を相手に6トライを奪い、41-13で快勝。レスターは2009年以来の準決勝進出となった。
ヨーロピアンラグビー・チャンピオンズカップの準決勝は2週間後で、サラセンズ対ワスプス(4月23日)、レスター・タイガース対ラシン92(4月24日)という対戦カードになった。
最後に劇的なドラマ。逆転ゴールキックを決め喜ぶワスプスのゴパースと、対称的なエクセターの選手
(Photo: Getty Images)