各国代表
2016.02.03
日本代表選手も注目! イングランド代表を率いるエディー・ジョーンズの手腕
トゥイッケナムでおこなわれた公開練習でイングランド代表選手たちと話すエディー・ジョーンズHC
(Photo by:Getty images)
「シックス・ネーションズ」。130年以上の伝統を持つ大会で、イングランド、スコットランド、アイルランド、ウェールズ、フランス、イタリアという欧州の強豪6か国が参加する、欧州チャンピオンを決める大会だ。
2月6日から開幕する今年の大会で注目されるのは、まずアイルランドの3連覇がなるかだが、それと同じぐらい注目を集めているのは、イングランドのエディー・ジョーンズHC(ヘッドコーチ)の采配だ。
昨年、イングランドでおこなわれたワールドカップで日本代表のHCとして、優勝候補の南アフリカを破り、世界を驚かせると、大会後にはラグビーの母国、イングランドで史上初の外国人HCに就任した。
2003年大会ではワラビーズ(オーストラリア代表)で準優勝、そして2015年の日本代表と、ワールドカップで結果を残した名将が、予選プール敗退を喫したイングランドをどう建て直すのか。かつての教え子、日本代表の選手たちからそのポイントを聞いてみた。
畠山健介(サントリーサンゴリアス)は、エディー・ジョーンズHCのアプローチについて、「まず、ワールドカップで優勝するという大きな目標を掲げると思います。就任1年目ということで、選手の発掘であったりとか、新しいことへのチャレンジであったりとか、強みの部分の再確認、再構築を図るのでは」と予想する。
また、イングランドのラグビースタイルを変える可能性があるのでは、と語るのは日本代表のキャプテンを務めたリーチ マイケル(東芝ブレイブルーパス)。「もともと、イングランドはスローなラグビーをしますが、エディーになってどんな戦い方になるのかおもしろそうです。日本代表とはまた違ったラグビーをすると思います」。
ワールドカップ3大会連続出場、日本代表で歴代トップ96キャップの大野均(東芝ブレイブルーパス)も「イングランドには才能ある選手がたくさんいますし、エディーさんがどんな編成でどんなラグビーをするのか楽しみです」。
ただ、懸念されることはある。エディー・ジョーンズHCは合宿で1日3部練習など、日本代表を徹底的に鍛え上げた。しかし、こういった手法はイングランドでは難しい。大野は「日本のような厳しい練習は、イングランドでは受け入れられないと思います」。
田中史朗(パナソニックワイルドナイツ)も「彼のコーチングは特徴的だったので、イングランドに行ってどう変わるか。そしてイングランドの選手がエディーにどれだけ順応できるか」と、選手とのコミュニケーションがポイントになると予想する
ラグビーの母国の復権を託されたエディー・ジョーンズHC。新たな挑戦は2月6日、スコットランド戦からスタートする。