南北クラブ王者対決は中止　替わりにラシン92がハイランダーズと対決へ

ラシン92の新戦力となった世界的スターのダン・カーター（Photo: Getty Images）

　来年2月に香港で開催計画があった“南北チャンピオンクラブ対決”は、中止となったことが明らかになった。南半球のスーパーラグビーで今年初優勝したニュージーランドのハイランダーズと、ヨーロピアンラグビー・チャンピオンズカップで3連覇（前進大会のハイネケンカップを含む）を遂げたフランスのトゥーロンが2月6日に対戦することで合意していたが、放送契約の関係で実現しなかった。ニュージーランドメディアによれば、クラブの世界一を決めるといえる“南北対決”の放送権は、すでにヨーロッパの放送関係者のひとり（一団体）が所有しており、そのオーナーが今回の試合を許さなかったという。

　その替わり、今年のワールドカップでニュージーランド代表の司令塔として優勝に貢献したダン・カーターの新チーム、ラシン92（フランス）が香港でハイランダーズと対戦することになった。

　パリを拠点とするラシン92には、カーターのほかに元オールブラックスのWTBジョー・ロコゾコや、アルゼンチン代表のWTBフアン・イモフ、フランス代表のFLヤニック・ニヤンガ、イタリア代表のPRマルティン・カストロジョヴァンニなどが所属している。

　一方、スーパーラグビーの昨季王者であるハイランダーズには日本代表（パナソニック）のSH田中史朗がおり、ワールドカップ優勝メンバーのFBベン・スミス、SHアーロン・スミス、CTBマラカイ・フェキトア、WTBワイサケ・ナホロも在籍している。

　ファンが期待していたドリームマッチとはならなかったが、ハイランダーズ×ラシン92も注目の一戦となりそうだ。そして、南半球と北半球のクラブ王者が世界一の称号をかけて戦う真剣勝負はいつか実現するか、夢は膨らむ。