東福岡が筑紫を圧倒し16年連続花園へ! 大阪、京都、奈良でも代表校決定
第95回全国高校ラグビー大会の福岡県予選決勝が、15日に博多の森陸上競技場でおこなわれ、2年連続の日本一を狙う東福岡高校が筑紫高校に52-5で完勝し、16年連続26回目の花園出場を決めた。
キックオフボールをキャッチした筑紫が自陣深くから回し、CTB山崎洋之が大きくゲインして敵陣に入り勢いに乗るかと思われたが、展開しようとしたところを東福岡のLO箸本龍雅がインターセプトして独走、開始35秒で先制した。東福岡は6分にも、ゴール前スクラムからサイドアタックし、PR宮内龍馬が追加点を挙げる。10分にはラインアウトからテンポよく攻めてFB古賀由教がフィニッシュ。その後PGも追加して、24-0とリードを広げた。
ブレイクダウンで苦戦し、東福岡の堅い守りを崩せずにいた筑紫だが、前半終了前、ラインアウトからのサインプレーが決まって途中出場のHO岡部景太がゴール右隅に飛び込み、5点を返した。
しかし後半に入っても流れは変わらず、同5分、東福岡がディフェンスからボールを奪い返して一気に攻めたて、LOウォーカー・アレックスがゴールへ持ち込んだ。パワーとスピード、そして運動量で上回る東福岡はその後、3トライを追加し、堂々たる勝利で福岡県代表となった。
藤田雄一郎監督の言葉には全国大会への自信がうかがえた。
「春から比べて大きく成長したのはフィジカル。体重が5、6キロ増えた子もいる。夏合宿なんかは1試合も勝てなくて、怪我人もいたが、朝のウエイトから、練習後の補食から、体を本当に大事にして作り上げた結果。選手たちはものすごくがんばった。一昨年くらいからトレーニングへの意識が高まり、私が見ていないときでも選手たちは一生懸命やっている。彼らの体がその答え。花園が楽しみ。もちろん連覇を狙っていく」
一方、敗れた筑紫高校だが、今年度の全国高校ラグビーは95回目ということで記念大会枠が設けられ、全国大会で過去10年間にベスト4入りの実績を持つ高校が所属するブロック(関東・近畿・中国・九州ブロック)に各1校出場枠を増枠することになっており、福岡県から2チームが参加する可能性がある。そのことについて中村英行監督は、「この試合で勝たないと花園への出場権はいただけないという気持ちで決勝に臨んだ。(敗れたが)もし、チャンスをいただけた場合は、福岡県の代表として恥ずかしくないようなプレーができるように、もう一度作り上げていきたい。体作りからやって、いままで作ってきたものを取り戻して、うちのスタイルに展開しながら、背の高いフォワードと、力強い走りをしてくれるバックスで、一体となって勝負できたらなと思う」と語った。
増枠する都道府県については、各ブロックの高等学校体育連盟ラグビー専門部が決定する。
なお、15日には激戦区の大阪府でも代表校が決定し、今季全国3冠をめざす東海大仰星(第1地区決勝/ 31-0 大産大附属)のほか、大阪桐蔭(第2地区決勝/ 13-7 大阪朝鮮)、常翔学園(第3地区決勝/ 49-12 関大北陽)も花園への切符を獲得している。
京都府は伏見工業が7-5で京都成章を下し、奈良県決勝は天理が6-5で御所実業に勝利。神奈川県大会は桐蔭学園が31-5で東海大相模を破り優勝した。