ワールドカップ 2015.11.01

国民的MVP! 「最後」に賭けたトンプソン ルーク、空中&地上の叫び

国民的MVP! 「最後」に賭けたトンプソン ルーク、空中&地上の叫び
2015W杯スコットランド戦で力強く前進する日本代表のトンプソン ルーク
(Photo: Getty Images)

 スポーツ放送チャンネル「J SPORTS」の中継時はヤマハの清宮克幸監督に称賛され、ベースボールマガジン社の『ラグビーマガジン』の12月号では読者投票によるMVPに輝いた。今秋のラグビーワールドカップ(W杯)イングランド大会で3勝を挙げた日本代表にあって、LOトンプソン ルークは各所で「我がベストプレーヤー」と謳われた。

 4年に1度のW杯は、今回が自身3度目だった。開幕を前に、こう決意していた。

「W杯はいつも楽しみ。最初(2007年フランス大会)は何もわからないなか出て(プール戦で3敗1引き分け)、次(2011年ニュージーランド大会)は自信があったのに勝てなくて(こちらも3敗1引き分け)。今度は、僕の、最後のチャンスね。勝ちたいって感じる。いまのチームはすごくいい感じ。私たちの準備は、前よりもレベルアップしている」

 ニュージーランドはクライストチャーチ生まれも、いまや来日12年目を数える。2007年以来長らくジャパンに名を連ねる34歳は、今大会を年齢的にも「最後」と位置付けていた。
 長くプレーする秘訣を「周りの人のおかげ」と語る本人だが、身体はずいぶんときしんでいるだろう。ただ、「最後」だと思って全力を振り絞った。

「私の仕事は、セットピースの安定とチョップ(低く鋭い)タックル。相手は、関係ない」

 開幕前の言葉通りだった。4試合に先発し、空中戦と地上戦ともに活躍した。

 タッチライン際でのセットプレーにあたるラインアウトでは、素早いサイン選択でLOの平均身長が常に下回るなか9割超の自軍ボール獲得率をキープ。元イングランド代表LOのスティーブ・ボーズウィックFWコーチの試合ごとの綿密なプランニングに、「分析が素晴らしい」と感謝しきりだった。

 相手が攻め込んで来たら、身長196センチ、体重108キロの体躯をかがめて「チョップタックル」。9月19日、ブライトンコミュニティースタジアムでの初戦でも、過去優勝2回の南アフリカ代表を相手に刺さりまくった。34-32での勝利に、「もう、信じられへんね」とこぼしている。

 エディー・ジョーンズ ヘッドコーチには、「プレミア級」と称賛された愛称「トモさん」。いま見据えるは、日本最高峰のトップリーグだ。11月14日、ホンダとの開幕節に挑む(大阪・花園ラグビー場)。

(文:向 風見也)

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