ワールドカップ 2015.10.10

準々決勝進出できるのはあと1チーム… スコットランドか、日本か!?

準々決勝進出できるのはあと1チーム… スコットランドか、日本か!?
最後まで最高の戦いを。ラグビー日本代表にエールを!(Photo: Getty Images)

 英国で開催されているラグビーワールドカップは、今週末でプールステージの戦い(1次リーグ)がすべて終了するが、すでにオーストラリア、ウェールズ、南アフリカ、ニュージーランド、アルゼンチン、アイルランド、フランスが準々決勝進出を決めた。残るは、あと1枠。
 スコットランドか、それとも日本か。プールBの2位を争っているどちらかが、ベスト8入りとなる。

 欧州の古豪であるスコットランド(世界ランキング9位)は、ワールドカップでは1991年大会の4位が最高成績で、決勝トーナメントに進めなかったのは前回の2011年大会のみ。現在、2勝1敗の勝点10で、10月10日のサモア戦が最終戦となる。

 一方の日本(世界ランキング11位)は、アジア王者として1987年の第1回大会から8回連続でワールドカップに出場しているが、決勝トーナメントに進んだことは一度もない。今大会が始まる前は、1991年大会でジンバブエに勝ったのみで、1勝2分21敗という戦績だった。しかし、2015年大会の初戦で優勝候補の南アフリカを倒すという歴史的番狂わせを遂げ、サモアにも勝ち、いま、世界中から称賛されている。日本も2勝1敗だが、ボーナスポイントを取っておらず、勝点は8で、スコットランドより2ポイント少ない。最終戦は10月11日(日本時間12日)のアメリカ戦だ。

 ここで、プールステージの順位についておさらいしたい。
 勝点の多い方が上位となり、もし並んだ場合は、直接対決で勝った方が上位となる。日本はスコットランドに敗れたため、準々決勝進出のためには勝点で上回らなければならない。
 勝点の詳細は、勝ち(4点)、引き分け(2点)、負け(0点)。そして結果にかかわらず、1試合で4トライ以上すればボーナスポイント1点がもらえる。また、負けた場合でも、7点差以内の負けならば、ボーナスポイントが1点入る。

 つまり、スコットランドがサモアに勝てば、日本のベスト8入りはなくなる。スコットランドはサモアと引き分けても、その試合で4トライ以上していれば、勝点は13となるため、日本は上回ることができない(スコットランド対サモアが引き分けで、スコットランドが3トライ以下なら勝点は12で、日本にもチャンスが残る)。
 そのため、日本が順位を逆転して準々決勝に進むためには、まずはサモアがスコットランドを下すことが絶対条件。そうすれば、ベスト8入りの扉は開いたままで、アメリカ戦を迎えることができる。もちろん、日本はアメリカには勝たなければならず、スコットランドとの勝点差次第では4トライ以上を狙いに行かなければならない。

 しかし、日本ができることは、アメリカ戦に集中すること。エディー・ジョーンズ ヘッドコーチもリーチ マイケル主将も、「スコットランド対サモアの結果にかかわらず、日本にとってはワールドカップでの3勝目というのが何より大事」と語っている。勇敢なチャレンジを続け、歴史を塗り替えてきたラグビー日本代表の集大成だ。

 アメリカは今大会3戦全敗中で、世界ランキングは16位と、日本よりも下だが、決して楽な相手ではない。大敗した南アフリカ戦から中3日だが、日本戦にターゲットを絞り、主力13人を温存していた。ワールドカップでは過去2回(1987、2003年)対決し、いずれもアメリカが接戦で勝っている。今年7月にカリフォルニアでおこなわれたパシフィック・ネーションズカップでも、日本は18-23で敗れており、リベンジしたい。

 グロスターのキングスホルムスタジアムでおこなわれる日本×アメリカ戦は、現地時間11日の20時(日本時間12日の早朝4時)キックオフ!

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