1823年からの物語、新たな興奮へ。ラグビーワールドカップ開幕!
世界中の4億5000万人以上が熱狂するかもしれない。
4年に一度開催される楕円球界の祭典、第8回ラグビーワールドカップが9月18日に開幕した。イングランドとウェールズの11都市13会場で6週間にわたり48試合の激闘が繰り広げられる。用意されたチケットの95%は売れており、2007年フランス大会で記録したスタジアム観客総数約225万人という数字を超えるのは確実だ。
オールブラックスの連覇なるか、開催国イングランドが12年ぶりに栄冠を掲げるのか、それとも…。そして、エディー・ジョーンズ ヘッドコーチ率いる日本代表は歴史を変えられるか。
聖地トゥイッケナムでおこなわれた開会式は華やかだった。グラウンドの中央には地面に突き刺さったような巨大なラグビーボール。英国海兵隊の演奏や、大会テーマソングの『World in Union』も美しかったが、1823年にラグビー校で起きた歴史的出来事を思わせるような映像はひときわ観客を盛り上げた。
フットボールの試合でボールを手に持ったまま走り出したウィリアム・ウェブ・エリス少年と、往年の名選手たちの名シーンがミックスされたショートフィルム。エリス少年からパスをもらったのは1958年のオーストラリア戦で華麗な走りを見せたイングランド代表のPB・ジャクソンだ。つないだ先は、1970年代に世界を席巻したウェールズ代表のレジェンド、ガレス・エドワーズ。そして、セルジュ・ブランコ(フランス)、ギャヴィン・ヘイスティングス(スコットランド)、デイヴィッド・キャンピージ(豪州)、ユースト・ファンデルヴェストハイゼン(南アフリカ)、ジョナ・ロムー(NZ)、ブライアン・オドリスコル(アイルランド)、ジェイソン・ロビンソン(イングランド)と渡り、最後はルペニ・ザウザウニンブカ(フィジー)がトライを決めた。
脇役には、英国のヘンリー王子や2003年大会でイングランドに優勝をもたらしたジョニー・ウィルキンソンの姿も。
そして、テストマッチトライ数の世界記録を持つ日本のレジェンド、大畑大介は、今大会に出場する20か国の英雄のひとりとしてトゥイッケナムに姿を現し、8万人を超える大観衆の歓声と拍手を浴びた。
ラグビーワールドカップが始まった。
ラグビーの母国が舞台。新たなスターと伝説は誕生するか。