ワールドカップ 2015.07.12

「赤×白」&「段柄」。日本代表新ジャージーは伝統を強調。

「赤×白」&「段柄」。日本代表新ジャージーは伝統を強調。

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堀江翔太(右端)と山田章仁(左端)が着ているのがセカンドジャージー。(撮影/松本かおり)

 ハイクオリティーな新ジャージーのデザインと開発を請け負った株式会社カンタベリーオブニュージーランドジャパンの森本邦夫代表取締役社長が言った。
「コンセプトはずばり、JAPAN WAYです」
 7月12日、日本代表が今秋のワールドカップで着用する新ジャージーを発表した。新しいデザインは、往年のジャパンの象徴である「赤×白」を強調したものに。会見に登場したリーチ マイケル主将は「僕がまだ子どもでNZに住んでいた頃に見ていたジャパン、大畑大介さんやシナリ・ラトゥさんがプレーしていたときのものと同じになって嬉しい」と語った。

 2000年代に入ってから目立たなくなっていた、伝統のボーダー柄も復活した。懐かしい、昔のものに戻しただけではない。ボーダーを曲線にする工夫でスピード感を伝え、やや上向きにして力強さを表現している。カンタベリーのDNAと言われる「ループネック」は進化した形でデザインされており、この襟元は、ワールドカップで同社のジャージーを着るイングランド代表、アイルランド代表と同じになっている。

 ループネックのデザインは他国と同様も、各国の開発チームによって機能自体にはそれぞれ特徴がある。
 約2年、前回デザイン時の約1.5倍となる億単位の費用をかけて開発した今回のジャパン新ジャージーのいちばんの特徴は、フロントローとその他のポジションに分けて、2種類のフィッティングパターンを用意したことだ。これまで、どうしても胸回りに窮屈さを感じ、不快感を感じることもあったFW第1列の大男たち。この日、新しい一着に袖を通したHO堀江翔太は「胸の当たりが立体的になって余裕ができて快適ですね。スクラム時に胸を広げたりすることも多いポジションだし、スローイングの時などに窮屈な感覚もあったけど、それが解消されそうです」と話した。
 堀江はストレッチ感覚の入ったパンツもお気に入りだった。
「(太い)太ももに引っ掛かることがなくなってスムーズに足が上がりそう。(パンツの丈を)短くするか斜めにカットするかしてほしい…と思っていましたが、これで、これまでのように(裾を)内側に折り込む必要がなくなりそうです」

 軽量化、通気性アップなど、そのほかにも多くの機能でプレーヤーのパフォーマンスをサポートする今回のジャージー。五郎丸歩はストレッチ性の高さとスムーズな動作性が両立する上腕部の袖口について「快適ですね」と言い、山田章仁は高性能ストッキングの履き心地を「スパイクの中で滑らず走りやすそう」と語った。
 会見の夜には、パシフィック・ネーションズカップに向けて日本を発つジャパン。しかしこの新ジャージーは、8月15日(土)におこなわれるワールドカップ壮行試合、世界選抜戦(秩父宮ラグビー場)からの着用となる。また、新ジャージーのレプリカは7月17日(金)より全国のカンタベリーショップで販売される。

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