国内 2015.06.20

春の「早明」へ 明大、忽那&松尾の新人司令塔候補が揃ってベンチ入り

春の「早明」へ 明大、忽那&松尾の新人司令塔候補が揃ってベンチ入り

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明治大ルーキーのSO忽那鐘太(撮影:松本かおり)

 関東大学対抗戦Aで昨季3位だった明大は、21日、岩手・盛岡南公園球技場で同2位の早大とぶつかる。対抗戦と同リーグ戦のチームが交流する関東大学春季大会で、上位各3校同士によるAグループの最終戦。12月に伝統の直接対決「早明戦」をおこなう者同士の対戦だ。ここで明大は、2人の新人司令塔候補をベンチ入りさせた。

「1年生はよく頑張っている。使いたい選手も多い」

 就任3年目の丹羽政彦監督は言葉どおり、リザーブに5名のルーキーを登録した。もっとも今回は、全員が前日に1年生同士の早大戦(東京・明大八幡山グラウンド)に先発。普段なら主力格のAチームで先発も複数いる。

 今回は「23」をつけるSO松尾将太郎は昨季、東福岡高の司令塔として高校ラグビー界の全タイトルを総なめした。身長170センチ、体重80キロと小柄だが、鋭い仕掛けとロングパスを長所に大学でも存在感を発揮。一時はメンバー落ちしたが、今回はリザーブに復帰。指揮官によれば、「メイジはエリアを取りたい。(伝統的に「重戦車」と謳われる)FWを前に出してナンボなので。そのうえで(SO松尾は)キックが…。でも、課題のプレー(キック)をよく練習している」とのことである。CTBとして出場する可能性もありそうだ。

 一方、SO松尾の課題であるキックをむしろ持ち味とするのが、背番号「22」をつけるSO忽那鐘太だ。身長178センチ、体重85キロ。島根・石見智翠館高から「早明戦に憧れがあった」と明大の門を叩き、積極的な守備とキックの飛距離をアピールしてきた。14日、静岡・草薙総合運動場での帝京大戦(●14-47)では背番号「10」をつけて先発した。

 帝京大戦では、相手のSO松田力也に感銘を受けた。「蹴るところは蹴って、FWを前に出していた。ゲインラインを切った後は、速く次のアタックを準備していた」。有力な同級生たちとの定位置争いのなか、SO忽那は「Aチーム(主力)のゲームに出て経験を積んで、1つひとつ課題をクリアしていきたい」と意気込んでいる。

(文:向風見也)

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同じく明大新戦力の松尾将太郎も1年目から活躍が期待される(撮影:松本かおり)

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