国内 2015.06.01

名将、揃い踏み。エディーHC「忍者の身体」で8強入りへ。岩出監督も熱弁

名将、揃い踏み。エディーHC「忍者の身体」で8強入りへ。岩出監督も熱弁

eddie iwade


日本代表のジョーンズHC(左)と帝京大の岩出監督(撮影:BBM)


 日本代表のエディー・ジョーンズ ヘッドコーチ(HC)と大学選手権6連覇中である帝京大の岩出雅之監督が30日、東京・帝京平成大学で講演した。

 9月のワールドカップイングランド大会での8強入りを目指すジョーンズHCは「忍者の身体と侍の目」「ハードワークをして規律を守る」など、改めて勝利宣言。「国内視野という問題が日本にはある。日本で満足できれば…と。いいスキルを持っているのに、マインドセットが良くない」と、この国のラグビー界への不満も正直に口にした。

「(予選プールの)4戦中、2勝すれば決勝トーナメント(8強入り)へ行ける。3勝すれば、間違いなく。クレイジーだと言われる。現状だと確かにクレイジーかもしれない、でも、この先2か月でかなりの上達はできる」

 前年度は日本選手権で、目標のトップリーグ(国内最高峰)勢撃破を成し遂げた岩出監督は「これは、誰でも言っていることです。主語を(それぞれの身近な例に)置き換えて聞いてください」と強調しながら、クラブ運営と選手育成の肝を明かす。

「どんなことを教えようか…。そう思っていた時は僕もまだまだ青かった。大事なことは、教えることでは、ないんです。学生自らが学ぶチャンスをどう作るかです。大学スポーツの意義は何か。それを学生にも考えてもらっています。その1つに、勝負がある」

「どんどん、挑戦しようと。成功は○。失敗も△か×に分けます。挑戦して、意図があっての失敗なら頑張ったんだから△。もっとも、それを繰り返していたら×に落っこちるよ、とも。コンタクトの練習も、監督の気分で『ガツガツ行こう』みたいなことは、一切、やりません」

 講演後、次のスケジュールのため会場を後にした岩出監督は、去り際に「俺も、エディーに(講演後)質問してみたかったなぁ。(次期代表監督就任は、と聞かれ)それはやりたい人にやらせてあげてください」とおどけた調子で言い残した。一方、終始、張りのある声で休みなく演説したジョーンズHCは、質疑応答の際にタックルの実演をして聴衆を喜ばせた。

「チームは正しい方向へ行っている。ただ、日本全体がそうかはわかりません。日本は何かときれいに物事を進めたがるので。イジョウデス」

(文:向風見也)

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