国内
2015.04.30
魔法の緩急で魅せる! エディーも太鼓判の本田宗詩が早大の「14」を担う
早稲田大のWTB本田宗詩(撮影:松本かおり)
大学選手権で歴代最多となる15回の優勝を誇る早大は、今季も、現在同6連覇中の帝京大をターゲットに見据える。4年で日本代表のFB藤田慶和副将とともに仕留め役として期待されるのが、3年のWTB本田宗詩だ。突然、止まっては加速する緩急自在の走りで、ジャパンのエディー・ジョーンズ ヘッドコーチ(HC)からも高評価を受けたことがある。
福岡・福岡高出身。一般入試で早大の門を叩き、「練習でいっぱいステップを踏む」ことで技を磨いた。普段は動画サイトの「YouTube」で、元7人制フィジー代表のウィリアム・ライダーらの走りを閲覧。想像力を高めている。
昨夏、長野・菅平での合宿中である。視察に訪れていたジョーンズHCから「印象に残った選手」に挙げられた。
「素直に、びっくりした」
そして、レギュラー定着を期す今季。人を介し、キヤノン所属で元日本代表の小野澤宏時から指導を受けた。軟体動物の動きで守備網をすり抜ける「うなぎステップ」を長所に、テストマッチ(国同士の真剣勝負)で55トライを奪った走り屋との邂逅(かいこう)。WTB本田は「高いレベルのアドバイスがためになる」と感嘆した。
王座奪還に向け、就任4年目の後藤禎和監督は「まずフィジカルの部分で、帝京大に追いつかないといけない。そのうえでオリジナリティを」と展望を語る。身長171センチ、体重78キロの本田も「まず体重を80キロに。そこまでは行かないと勝つことは叶わない」としつつ、こうも続ける。
「強みを出す。トリッキーなプレーでディフェンスを惑わす」
チームは5月5日日、東京・秩父宮ラグビー場で関東大学春季大会の初戦に挑む。相手は関東大学リーグ戦1位の流経大だ。
(文:向風見也)