国内 2015.03.30

どちらも「がっかり」? 選抜の開幕戦はドロー!

どちらも「がっかり」? 選抜の開幕戦はドロー!

Day1

オープニングゲームで戦った深谷と東筑(撮影:BBM)

 第16回全国高校選抜大会の開幕戦が30日、埼玉・熊谷ラグビー場でおこなわれ、埼玉・深谷高(4大会連続7回目)と福岡・東筑高(初出場)が14-14で引き分けた。

「試合は支配してたんだけど…」とは、深谷高の横田典之監督だ。

 SO霜鳥優太による鋭い仕掛けとタッチライン際のスペースへのキックパスなどで、概ね敵陣でプレーできた。7点差を追う後半29分、敵陣ゴール前右中間の自軍ボールスクラムを起点にPR岡部純がインゴールを割る。直後のコンバージョン成功で何とかドローに持ち込み、「最後まであきらめず、追いつけたのは良かった」と指揮官は言う。

 しかし、好機を作り続けながらわずか14得点に終わったことを悔やんだ。

「勝負どころのブレイクダウン(接点)でリズムを狂わされて…。こちらが取るべきところで取れなかった。点数としては結果が出せなかった」
 
 東筑高の畑井雅明監督もまた、「がっかり」とうなだれた。「FWも足が動いていなかった」。20歳以下日本代表候補のCTB中野将伍をおとりとして球を左右に散らしたかったが、ほぼ叶わなかった。全国大会への参加は、15年前の冬の大会以来だ。CTB中野はインゴールを2度も駆け抜け、後半こそ持ち味の鋭い組織守備が光った。もっとも、畑井監督はこう話した。

「後半からはディフェンスでノミネート(素早いライン形成)とタックルができたけど、前半は生徒たちが緊張していて…いつもと違うことをしてしまっていた」

 高校ラグビー界での春の全国大会である選抜大会は、計8つの予選グループの上位1チームずつが決勝トーナメントに進出。この日の両チームが加わるグループAには、大阪・東海大仰星(3大会連続14回目)と宮城・石巻工(初出場)がラインナップされている。東筑高で就任10年目の畑井監督は「チャレンジャーなんで1戦、1戦、やっていくしかない」と話した。横田監督はこうだ。

「負けてないから、いい。としか言えない」

(文:向 風見也)

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