アイルランドV目前で初黒星! イングランド、ウェールズと勝敗並び最終節へ
ヨーロッパの強豪6か国が争うシックスネーションズは、現地時間14日に第4節の2試合がおこなわれ、唯一の3戦全勝で連覇に近づいていた前王者のアイルランドが、敵地でウェールズに16-23で敗れた。この2チームに加え、イングランドもスコットランドを25-13で下して3勝1敗となり、優勝争いは最終節までもつれることとなった。
カーディフのミレニアムスタジアムでおこなわれたウェールズ対アイルランド戦。アイルランドは主将のLOポール・オコンネルが国代表100キャップ目の記念試合だったが、司令塔のSOジョナサン・セクストンがキックとハンドリングで精彩を欠き、不安定なラインアウトも敗因となった。ウェールズは粘り強いディフェンスが光った。
前半は互いにノートライで、PGとドロップゴールの数で上回ったウェールズが15-9とリードして折り返した。
61分(後半21分)、ウェールズは敵陣深くで相手ボールラインアウトをスチールしてフェイズを重ね、CTBスコット・ウィリアムズがインゴールに飛び込んで点差を広げた。一方のアイルランドは、66分にゴール前の好機をノックオンでつぶしたものの、約3分後にモールで押し込みペナルティトライを獲得。しかしその後、ウェールズがPGで3点を追加し、23-16になる。
7点を追うアイルランドは終盤、ゴール前で2回ラインアウトのチャンスがあったものの、1本目はスチールされ、2本目はモールで押したが密集でターンオーバーされた。最後、相手ボールスクラムを押したものの、反則を犯し、今年初黒星を喫した。
自国開催ワールドカップを6か月後に控えるイングランドは、今年未勝利のスコットランドにホームで辛勝。前半早々にCTBジョナサン・ジョセフの切れ味鋭いランで先制したものの、相手を圧倒するような爆発力はなかった。
スコットランドは21分、ラインアウトからのアタックでテンポよく攻め上がり、CTBマーク・ベネットがトライを奪って同点に追いつく。PGを重ねて逆転し、トゥイッケナムで32年ぶりの勝利は現実的だった。
しかし、10-13で追うイングランドは後半早々、連続攻撃の末にSOジョージ・フォードがトライを挙げて逆転。PGで差を広げ、終盤にはWTBジャック・ノウェルもファイブポインターとなってライバルを振り切った。
ワールドカップで日本と同組に入るスコットランドは4連敗。イングランドは3勝1敗でアイルランド、ウェールズに並び、得失点差で上回ったため首位に浮上した(イングランド +37、アイルランド +33、ウェールズ +12)。
21日の最終節では、イングランドは地元でフランスと対戦し、アイルランドはアウェイでスコットランド戦、ウェールズも敵地に乗り込んでイタリアとぶつかる。