国内 2015.02.09

帝京大、トップリーグ勢撃破を達成! SH流主将の舵取りが奏功

帝京大、トップリーグ勢撃破を達成! SH流主将の舵取りが奏功

nagare

日本選手権でNECを倒し、喜ぶ帝京大の流大キャプテン(撮影:矢野寿明)

<日本選手権 1回戦>
帝京大 31-25 NEC
(2015年2月8日/東京・秩父宮ラグビー場)

 徹底した栄養管理と充実した施設のもと、よく食べ、鍛える帝京大。前年度から打倒社会人を目標としており、この午後もトップリーグ10位のNECを向こうに肉弾戦は互角だった。「行けると思いました」とは、SH流大主将だ。それだけに、ゲームメイクの妙はより際立った。
 SH流主将は序盤から、相手のWTBの背後に再三、球を蹴った。さらに終盤は「少し変化を」と相手の反則後に速攻を仕掛けた。
 自在な舵取り。後半35分にスコアを28-20とするトライも、SH流主将のキックにWTB尾崎晟也が反応したものだ。殊勲のリーダーは「コントロールできた」と淡々と述懐し、対するNECの日本代表、SO田村優に称えられた。
「チームを前に、前にと出していた」
 キーマンにも厳しく当たった。
 前半17分、NO8ニリ・ラトゥがパスを放とうとした刹那、その腕にSO松田力也が手をかけ落球を誘った。終盤。トンガ代表主将の顔つきを見て、HO坂手淳史は「いらいらされているのがわかった」。
 9季ぶりに学生がトップリーグ勢に勝った史実に、「金星」の香りは薄かった。

(文:向 風見也)

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