国内
2015.01.11
タフチョイスの神戸製鋼、1位でプレーオフ進出決める!
猛然と襲いかかる神戸製鋼のアンドリース・ベッカー(撮影:松本かおり)
<トップリーグ 2014-2015 セカンドステージ グループA 第7節>
キヤノン 8-47 神戸製鋼
(2015年1月11日/東京・秩父宮ラグビー場)
キヤノン 8-47 神戸製鋼
(2015年1月11日/東京・秩父宮ラグビー場)
敵陣深い位置から、キヤノンが大きく突破する。対する神戸製鋼のLOアンドリース・ベッカーは、「先を読んだ。こちらの守備が薄いのはわかっていた」。208センチ、121キロの巨躯が駆け、相手の進路を追う。自陣中盤、走者を掴む。
「自分ができることは、全てやった」
球がこぼれる。それを併走していた味方が拾う。真っ直ぐ蹴り返す。結局、敵陣のインゴールまでチェイスしたWTB山下楽平がトライ。チームは17-3とリードを広げる。
前半28分のこの場面、キヤノンの永友洋司監督はこう観るのだった。
「ボールに対する執着心で上回られた。あれで、勝負が決まった」
これで神戸製鋼はリーグ戦1位でプレーオフ進出を決めた。現システム下では初。FL橋本大輝主将は「きついプレー選択ができるようになった」と言い切る。その気質は、LOベッカーらのカバーにも見られた。
陣地獲得、モール、組織守備という強みを「きついプレー選択」で支えるいまの雰囲気は、ギャリー・ゴールド ヘッドコーチが作った。シーズン中に今季限りでの退任を発表したが、「今季に支障はない」。簡潔な強さを湛え、頂上決戦を見据える。
(文:向 風見也)