筑波大が東海大に逆転勝ちで決勝進出! 6連覇狙う帝京大は慶大の挑戦退ける
第51回全国大学ラグビー選手権大会の準決勝が2日、東京・秩父宮ラグビー場でおこなわれ、前回大会ベスト4の筑波大と、6連覇を目指す帝京大が勝って決勝進出を決めた。
筑波大(関東大学対抗戦A 5位)は準決勝第1試合で東海大(関東大学リーグ戦1部 2位)と対戦し、17-16で逆転勝ちした。
先に主導権を握ったのは東海大だった。前半9分に1年生FB野口竜司のドロップゴール(DG)で先制すると、31分には相手ボールラインアウトをスチールしてからチャンスとなり、中央付近でのラックからすばやく右へ展開してWTB近藤英人がトライを挙げた。セットピース、ブレイクダウンで優勢だった東海大。前半終了前には、またも野口がDGを決め、0-13で折り返した。
後半7分にペナルティゴールで3点を返した筑波大だったが、27分に東海大の野口がこの日3本目のDG成功で、13点差のまま終盤の戦いへ突入する。
早めに差を詰めたい筑波大は、32分頃の好機をノックオンでつぶしたものの、直後のスクラムからの球出しを相手がミスし、反則もあって筑波大に再チャンスが訪れる。ゴール前でのポイントから果敢に前進し、最後はNO8山本浩輝がトライ。コンバージョン成功で10-16、6点差になった。
勢いがついた筑波大はリスタート直後、HO村川浩喜が右タッチライン沿いをビッグゲインしてチャンスとなり、WTB山内俊輝、FL水上彰太がサポート、ゴール前の波状攻撃を最後はPR橋本大吾がポスト下にフィニッシュして1点差とした。そして、正面からのキックをFB山下一が決め、逆転。筑波大は残り時間をFWのボールキープで守り切り、劇的勝利をつかんだ。
準決勝第2試合。帝京大(関東大学対抗戦A 1位)は慶應義塾大(関東大学対抗戦A 4位)を53-10と圧倒した。
慶大はスクラムで王者を苦しめ、低く激しいタックル連発で序盤は競った。しかし、前半14分、帝京大のSO松田力也に突破され、CTB金田瑛司に先制トライを許す。主将のFL木原健裕が負傷交代するアクシデントもあり、その後は自陣でプレーする時間が増えていった。21分には反則の繰り返しでFW1人が10分間の退場となり、直後、帝京大にスクラムを押し込まれて2トライ目を奪われた。
帝京大は28分にWTB尾崎晟也がゴールラインを越え、加点。
17分にPGでスコアボードを動かしていた慶大は、31分にNO8森川翼がラックサイドを突いてトライを決めたものの、36分、赤いジャージーの12番・金田に鋭く切り込まれて差はまた広がり、26-10で折り返した。
帝京大は後半15分、クイックスローインからのカウンターアタックで、WTB尾崎が相手防御網を突き破り、ゴール前でSO松田につないで5点を追加する。
慶大は21分、スクラムからNO8森川が持ち出してゴールに迫り、サポートしたFL廣川がインゴールでボールを押さえたかに思われたが、グラウンディングは認められず、流れを変えることはできなかった。
その後、スクラムで劣勢だった帝京大だが耐えしのぎ、ラスト15分間で4トライを加え、結局大差で、7大会連続の決勝進出を決めた。
帝京大と筑波大の頂上対決は2大会ぶり2回目。決勝戦は1月10日(土)、東京・味の素スタジアムでおこなわれる。