国内 2014.12.15

中大のストーリーを泥臭いプレーで覆す! 慶大が選手権1勝目

中大のストーリーを泥臭いプレーで覆す! 慶大が選手権1勝目

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昨季4強の慶大は中大を下し白星発進(撮影:井田新輔)

<全国大学選手権 セカンドステージ 第1節 プールB>
慶應義塾大(関東対抗戦4位) 34−14 中央大(関東リーグ戦5位)
(2014年12月14日/東京・秩父宮ラグビー場)

 低いタックルとモールを長所にロースコアゲームを制したい中大は、理想の展開だった前半終了間際、失点する。いくら刺さっても、PR青木周大の突進を止められなかった。トライと直後のゴール成功で、スコアは14−14となった。身長169センチ。この位置では小柄な4年生は笑う。自分より背が1センチ低い仲間のFL廣川翔也を例に挙げて。
「低いタックルは、いつも(練習で)廣川にやられているんで」
 後半、勢いづく慶大は、中大のお家芸を崩しにかかる。
 ハーフタイム直後、SO矢川智基は左右に球を振る。それに抗うべく中大のWTBが前に出て守ろうとした折から、一転、その背後へキックを蹴り出す。激しいタックルを喰らう直前に、敵陣に球を運んだのだ。12分には、この形が生んだ好機からPR青木が勝ち越した。19−14。
 中大は粘る。しつこくモールを組む。が、その支柱の足元へ慶大の守備が刺さる。2、3人が束で押し返す。事前の対策を遂行した格好だ。
 13点差を追う中大は後半34分過ぎに敵陣ゴール前まで進むも、ミスから反逆を喰らい、だめを押されたのだった。

(文:向 風見也)

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