国内 2014.12.13

パナソニックが大逆転勝利で首位浮上! 東芝敗れ上位グループ混戦

パナソニックが大逆転勝利で首位浮上! 東芝敗れ上位グループ混戦

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24点差をあきらめなかったパナソニック。神戸製鋼を下し首位浮上(撮影:BBM)

 ジャパンラグビートップリーグは13日、セカンドステージの第3節が各地でおこなわれ、上位8チームによるグループAではトップを走っていた東芝が敗れ、全勝チームはいなくなった。

 東芝は東京・秩父宮ラグビー場でサントリーと対戦し、16−32で黒星を喫した。
 CTBフランソワ・ステインのペナルティゴール(PG)とドロップゴールで東芝が9−0とリードしたものの、サントリーは前半32分、ターンオーバーからテンポよくボールを回し、ゴール前でSOトゥシ・ピシからオフロードパスをもらったWTB村田大志がトライを決め、流れを変えた。直後のリスタートでボールをキープしたサントリーはまたも攻め上がり、WTB中?隆彰がゴールラインを越えて逆転する。
 後半に入ってもサントリーの勢いは止まらず、CTB松島幸太朗やNO8ツイ ヘンドリックの好走などもあってWTB中?がハットトリック達成。サンゴリアスは途中出場の選手たちも躍動し、67分(後半27分)には背番号18のPR畠山健介がトライを挙げ、勝負は決まった。
 ともに2勝1敗となり、サントリーは総勝点12で3位に浮上。前節終了時点で1位だった東芝は総勝点11のままで、4位に順位を下げた。

 東芝が足踏みしている間、首位に立ったのはパナソニックだ。昨季王者は秩父宮で神戸製鋼に29−27で逆転勝ちした。
 前半は神戸製鋼ペースだった。13分、SH佐藤貴志のボックスキックでインゴールへ放たれたボールをWTB中濱寛造が押さえ、先制。その約1分後には、仲間のキックチャージでボールを手にした身長208センチ、体重121キロのLOアンドリース・ベッカーが60メートル近く独走し、リードを広げた。さらにPGで加点した神戸製鋼は34分、相手の落球からチャンスとなり、ルーキーの俊足WTB山下楽平がトライを挙げて3−27で前半を終えた。
 24点差をつけられたパナソニック。しかし、前王者はしぶとかった。
 後半の序盤、相手がシンビンで1人欠いたこともあって敵陣で攻め続け、54分、ギャップを突いたWTB山田章仁が粘り腰でインゴールにボールをねじ込み、スコアを動かす。その4分後にはキャプテンのHO堀江翔太がトライを奪い、62分にはCTBのJP・ピーターセンがインターセプトして50メートル以上走り切り、22−27と5点差に迫った。そして70分、パナソニックはハーフウェイ手前の自陣右でペナルティを得ると、SH田中史朗がクイックタップから速攻を仕掛け、パスをもらったHO堀江がゲイン、さらにサポートしたPR稲垣啓太が力強いランで同点トライを奪い、SOベリック・バーンズのゴール成功で大逆転となった。
 規律が良かったパナソニックは後半、神戸製鋼に1点も許さず、大きな勝点5を手にした(2勝1敗で総勝点14)。LO伊藤鐘史のリーグ戦通算100試合目を勝利で祝えなかった神戸製鋼は、セカンドステージ1勝2敗(総勝点9)となり、暫定5位に後退している。

 プレーオフ進出圏内にいるヤマハ発動機は連勝。ホームの磐田で、NTTコミュニケーションズを26−9で下した。
 FB五郎丸歩のPGで先制したヤマハは、前半35分、WTB伊東力が22メートルライン外から抜け出て粘り強くゴールへ持ち込み、13−6とリードして折り返した。
 NTTコムのSOエルトン・ヤンチースにキックで点を奪われたヤマハだったが、堅守は後半も続き、相手をノートライに抑える。攻めては、五郎丸のブーツで加点したあと、終盤にスクラムでペナルティトライを獲得し、勝利をつかんだ。
 ヤマハは2勝1敗で総勝点12となり、得失点差で現在2位につけている。NTTコムは3連敗(総勝点1)となった。

 下位8チームによるグループBでは、クボタが唯一負けなしの3連勝。大阪・近鉄花園ラグビー場で宗像サニックスを36−11で下し、総勝点を17に伸ばしてワイルドカードトーナメント進出に近づいた。敗れたサニックスは3連敗(総勝点2)で、自動降格が気になる位置にいる。
 花園でのもう1試合は、近鉄がNTTドコモに30−27で逆転勝ちした。残り10分で14点差をつけられていたものの、途中出場のSH金哲元とFB高忠伸の連続トライなどで同点に追いついた近鉄。ロスタイム、相手の反則で得たPGチャンスをFB高が決め、セカンドステージ2勝目を挙げた(総勝点13)。ドコモも2勝1敗となり、総勝点12。
 そして、神奈川の相模原ギオンスタジアムでおこなわれたNEC×コカ・コーラ戦は、NECが60分までに5トライを挙げて大量リードを奪い、終盤に追い上げられたものの、32−28で逃げ切っている。NECは2勝1敗で総勝点14。コカ・コーラはボーナスポイント2点を手にしたものの、0勝3敗(総勝点4)と苦しんでいる。

 14日には、グループAのキヤノン×トヨタ自動車戦(岐阜メモリアルセンター 長良川競技場)、グループBのリコー×豊田自動織機戦(岡山・kankoスタジアム)がおこなわれる。

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