国内 2014.12.08

東芝が首位に浮上! トヨタは100試合出場の谷口がMOM

東芝が首位に浮上! トヨタは100試合出場の谷口がMOM

Kobe

神戸製鋼はベッカーが流れを変え、サントリーに勝利(撮影:早浪章弘)

 ジャパンラグビートップリーグは週末、各地でセカンドステージの第2節がおこなわれ、上位8チームが集うグループAでは東芝が唯一の2連勝で単独トップに立った。
 5シーズンぶりのタイトル奪還を狙う東芝は6日、東京・駒沢陸上競技場でパナソニックと対戦し、33−13で勝利。今季開幕戦に続き、昨季王者を連破した。
 東芝は34分、敵陣22メートルライン内のスクラムから14フェイズを重ねてSO廣瀬俊朗がこの試合最初のトライ。12番で先発した南アフリカ代表53キャップ保持者のフランソワ・ステインが自在のキックでゲームをコントロールしたことも東芝ペースの要因となった。16−3で迎えた後半は、序盤にPGでリードを広げ、57分にはゲームキャプテンのWTB大島脩平がキックチャージからインゴールに持ち込んで押さえた。63分にはラインアウトから力強いドライビングモールで押し込み、勝負あり。
 東芝は総勝点11。パナソニックはポイントを稼げず、総勝点9のままで2位に後退した。

 セカンドステージは黒星発進だったヤマハ発動機だが、6日に駒沢陸上競技場でキヤノンから勝点5を獲得し、1勝1敗の総勝点8として3位に浮上している。5トライを挙げ、36−13だった。
 ヤマハは前半2分、SO大田尾竜彦の絶妙なキックパスを右サイドに残っていたLOデューク・クリシュナンが確保し、LO大戸裕矢がサポートして先制。その後、逆転されて8−13で前半を終えたものの、後半早々、ラインアウトからのスピーディーな攻撃でFLモセ・トゥイアリイがフィニッシュし、ゴール成功でリードを奪った。54分にはモールで前進したあとNO8堀江恭佑がショートサイドを突いてトライ。相手が反則の繰り返しで14人となった直後の75分にもモールで得点し、その3分後には、WTBの経験もあるマレーシア代表のLOクリシュナンが50メートル以上を走り切り、快勝となった。ヤマハはディフェンスもよく、後半は相手を0点に抑えている。
 キヤノンは1勝1敗(総勝点6)で7位。

 11月29日の東芝戦で今季初黒星を喫した神戸製鋼だが、連敗はしなかった。12月7日、大阪・近鉄花園ラグビー場でサントリーを20−10で下した。
 前半、神戸製鋼は陣地支配とボール保有で上回り、さらに相手がシンビンで1人を欠き有利な展開となったが、ノートライで最初の40分を終えた。6−3で始まった後半もなかなか得点できず、53分、今度は神戸製鋼がイエローカードをもらって14人となり、直後に逆転トライを許して嫌なゲーム展開となる。しかし68分、身長208センチ、体重121キロのLOアンドリース・ベッカーがパワフルにインゴールへ突っ込み、再逆転。ベッカーは71分にも元南ア代表の本領を発揮し、自陣深くで相手ボールラインアウトをスチールしてチームのピンチを防ぎ、流れを変えた。そして77分、途中出場のCTBクレイグ・ウィングがハーフウェイでのインターセプトから50メートルを走り切り、神戸製鋼が厳しい戦いで勝利をつかんだ。
 ともに1勝1敗となり、総勝点8の神戸製鋼が4位、サントリーは総勝点7のままで足踏みとなった(5位)。

 グループAのもう1試合は、トヨタ自動車がNTTコミュニケーションズを37−15で下し、セカンドステージ初勝利を手にしている。
 7日に愛知・瑞穂公園ラグビー場でおこなわれたこの試合、トヨタ自動車はルーキーFB竹田宜純のトライなどで前半23分までに20−0と大きくリードする。その後、NTTコムに追い上げられ8点差となったが、74分、自陣深くから展開して、この試合でトップリーグ100試合出場となったベテランLO谷口智昭などが右サイドでよくつなぎ、キックも使ったアタックは相手を慌てさせ、WTB彦坂匡克のトライが生まれた。78分にはラインアウトからモールで前進したあと、途中出場のFL藤井諒がチーム4トライを決め、ボーナスポイントを獲得している。
 トヨタ自動車は1勝1敗(総勝点6)で6位、NTTコムはセカンドステージでまだ勝星なく、総勝点1のまま。
 なおこの試合では、後半途中から出場した日本代表のNO8アマナキ・レレィマフィ(NTTコム)が左大腿部を痛めて担架で運ばれており、状態が心配される。

 下位8チームによるグループBでは、リコー、クボタ、NTTドコモが2連勝。NECと近鉄は1勝1敗となり、宗像サニックス、豊田自動織機、コカ・コーラは2連敗と苦しんでいる。セカンドステージ第2節は、リコーが近鉄に34−8で快勝し、クボタは豊田自動織機に17−6、NECはサニックスを34−17で退け、ドコモはコカ・コーラを41−5と圧倒した。

taniguchi

マン・オブ・ザ・マッチに選ばれた
トヨタ自動車の谷口智昭

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セカンドステージ好調のリコー。グループBトップに(撮影:早浪章弘)

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