コラム 2014.10.31

ハカのとき、ベイトマンが右手に握っていたものは何だ?

ハカのとき、ベイトマンが右手に握っていたものは何だ?

 昨年は北米遠征をおこない、カナダ代表、アメリカ代表に勝ったマオリ・オールブラックス。同ツアーでキャプテンを務めたのが、現在コカ・コーラレッドスパークスでプレーしているティム・ベイトマンだ。
 現在発売中のラグビーマガジン別冊付録「とことん知ろうマオリ・オールブラックス」の表紙は、そのベイトマンが彼らのハカ、「timatanga」をリードしている写真。体の中の情熱、魂を吐き出すために舌を出すのはお馴染みのポーズだけど、彼が右手に持っているものは何だ?
 ご本人に聞いてみました。

「あれは、マオリ族が戦いの際に武器として用いるグリーンストーン(ひすいのようなもので“ポウナム”と言われている)の小さなもので、『Toki』(トキ)と呼ばれています。私たちの精神であり魂として(マオリ語で“Mauri”)、どこであろうがチームが常に携行しているもの。とても大切にされています」
 それを手にチームを鼓舞し、戦いに挑んだベイトマンは、「驚いたことがあったんだ」と話を続けた。
「偶然にもあのときの『Toki』は、私が育った場所に近いアラフア川で見つけられたもので、そこは私たちの先祖の故郷でもある場所だったんですよ!」

 マオリ・オールブラクスは招集されると自分たちのカルチャーを学ぶ時間が連日設けられ、全員の胸の中に受け継がれてきたスピリットが宿る。そうなると、チームの結束はいっきに高まるそうだ。
 若い選手が多い今回の来日メンバー。ジャパンXVは、決して闘争心で負けてはならない。

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