国内 2014.07.25

SHから転向しアカクロの「7」を 早大FL吉田、しぶといタックルで栄冠へ

SHから転向しアカクロの「7」を 早大FL吉田、しぶといタックルで栄冠へ

 昨季、大学選手権準優勝の早大は、例年にならいしぶとい組織的な守備の完成を目指している。キーマンの1人がFL吉田有輝。大分舞鶴高出身の4年生で、昨秋にSHから転向した身長168センチの小柄なタックラーだ。

「この1年で結果が出なかったら…」

 昨季、始動した時点でこう決意していた。シーズンが本格化する10月の段階で、「同期、後輩にいいSHがいる。FLの方が試合に出られる」。当時2年のSH岡田一平、同3年の平野航輝らがひしめく現実を直視。かねてから長所としていた地面上でのプレーの質量を活かすべく、それまで未経験だったFLへの挑戦を決断した。

 食事量のアップとジム通い、プロテインの意識的な摂取などで体重を以前より7キロ増の76キロとした。関東大学春季大会Aグループでは、同級生からの思いを背にレギュラーを獲得。4勝1敗のチームで持ち味を示した。LO大峯巧三には「練習1つひとつへの取り組み方が真面目。吉田にしかできないプレーをやってくれている」と言わしめ、1年時からCTBでレギュラーを獲り昨季からコンバートしたFL布巻峻介からも「低くて、素早いプレーができる」と信頼されている。

 チームは2008年度以来、学生日本一から遠ざかっている。もともと「日本一になれると思って入学した」というFL吉田にとって、今季は王座に挑むラストチャンスだ。

「いまでは日本一に挑戦する楽しさを感じながらやっています。目標はAチームに定着して、大学選手権で優勝すること」

(文:向 風見也)



【早稲田大ラグビー部 公式サイト 吉田有輝プロフィール】
http://www.wasedarugby.com/member_detail/id=1764


 

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