国内 2014.05.05

大差で勝利も苦戦 早大・後藤監督、春季大会初戦を終え「このままでは…」

大差で勝利も苦戦 早大・後藤監督、春季大会初戦を終え「このままでは…」

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ゲームメイクする早稲田大のSO小倉順平(撮影:福島宏治)

 関東大学対抗戦Aで昨季2位の早大は、4日、対抗戦とリーグ戦の上位3チームによる関東大学春季大会Aグループで大東大(リーグ戦1部・昨季3位)と対戦。69−35と大勝し、1勝0敗で勝点を6とした(敗れた大東大は0勝2敗で勝点1)。

 前半は接戦。大東大が横幅の広い防御網を敷き、早大が得意な素早い連続攻撃のリズムを止めた。攻めても3−0と先行されていた5分、SH小山大輝が自陣中盤から敵陣22メートル線付近まで大きく駆け出す。ボールはしばし継続され右へと回り、FL長谷川崚太の鋭い走りとオフロードパスを繰り出す。最後はWTB戸室達貴が止めを刺し、ゴール成功もあって3−7と逆転した。

 SH小山、SO川向瑛が鋭く仕掛ける大東大は、再逆転されて迎えた30、34分に続けてゴールラインを割り、15−21と勝ち越しに成功。ボール保持者のミスが目立った早大は、PR佐藤勇人の突破力を活かした2トライで、何とか22−21とリードしてハーフタイムを迎えた。

 後半は一転、早大がテンポ良く攻め立てる。3分には敵陣22メートル線エリア左中間から右タッチライン際までパスをつなぐと、左へ折り返された球をSO小倉順平副将が受け取る。大東大守備網の隙間を見逃さず、インゴールへ駆け抜けた。6分にも加点した早大は、8分、自陣深い位置でラックと相手BKラインの合間をWTB荻野岳志に突破させる。敵陣10メートル線付近から左へ、右へとボールをつなげ、敵陣ゴール前で大東大が反則を犯すと、SH岡田一平がタップキックからそのままトライラインを割った。

 ここで43−21と点差を広げた早大は、途中、大東大のWTBホセア・サウマキに2トライを浴びるも、総じて軽快な攻めを重ねた。

 早大は前年度に大学選手権決勝で帝京大(対抗戦A・昨季1位)に34−41で敗れ(1月12日/東京・国立競技場)、5連覇を許している。今季は6季ぶりの王座を狙うとあって、この日の後藤禎和監督は「まだチームというよりは、1対1に注目していましたが、ミスが出て、こらえ切れなくて失点を重ねた」と試合を総括し、「このままでは帝京には勝てない」とも続けた。一方、後半の立ち上がりに大量失点した大東大の青柳勝彦監督は、「後半はウチのスタミナ不足。ワセダの速い展開を受けてしまった」と反省した。

 25日、早大は茨城・たつのこフィールドで流経大(リーグ戦1部・昨季1位)と、大東大は埼玉・大東大グラウンドで慶大(対抗戦A・昨季3位)とそれぞれぶつかる。

(文・向 風見也)

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