国内
2014.04.07
巨漢PR祝原の一撃で接戦制す! 昨季花園準Vの桐蔭学園、センバツ決勝へ
準決勝、桐蔭学園PR祝原涼介の後半2本目のトライ(撮影:見明亨徳)
昨季の全国高校ラグビー大会で準優勝した桐蔭学園高(神奈川)は6日、全国高校選抜大会(埼玉・熊谷ラグビー場)の準決勝で國學院栃木高(栃木)を29−28で下して決勝進出を決めた。高校日本代表候補のPR祝原涼介が、貴重な得点とタックルでチームに白星をもたらした。7日の決勝戦ではセンバツ初優勝を狙う。
縦横無尽に攻め立てる國學院栃木に、一時は5−21と大量リードを許した。しかし桐蔭学園は中盤以降、徐々にペースを掴む。好機の場面では、身長183センチ、体重110キロのPR祝原が突進力を活かした。後半7分には敵陣ゴール前で落球も、13分、22分にはインゴールへなだれ込んだ。ゴール成功などもあり、スコアを29−21とした。
「ゴール前でのノックオンでチームに迷惑をかけた。取り返してやろう、と。国栃さんは近場(密集近辺)が強いけど、桐蔭もそれに対応できる力を持っているので」
1点差に迫られ迎えたラストワンプレーでは、逆転勝利を狙う相手の連続攻撃を絶つ。敵陣中盤右タッチライン際で鋭いタックルを放ち、対面のランナーを仰向けにする。味方のサポートを促し、ターンオーバーにつなげた。
「あそこは、狙ってました。俺は、地味な作業しかしていないので。ウチにはエースもいる。地味な作業で、アシストしたい」
前年度から主力格。前年度までいた大型選手が卒業した現チームにあって、希少なパワーランナーだ。目指す選手像は、昨季早大主将で日本代表育成選手のPR垣永真之介(サントリー)。ボール保持者として存在感を示すフロントローである。「去年以上に走らなきゃいけない。たくさん、ボールを持とうとしています」と話すPR祝原は、「最後は、楽しんで優勝を狙っていきたい」とも続ける。7日の決勝戦では、東福岡高(福岡)と激突する。
(文・向 風見也)