前NEC&元ジャパンの浅野、國學院栃木高コーチに! 早くも快挙に立ち会う
昨季限りで現役を引退した日本代表22キャップ(国同士の真剣勝負への出場数)の浅野良太は、今季から國學院栃木高校の体育教員となった。ラグビー部のコーチにも就任し、3月30日からの全国高校選抜大会(埼玉・熊谷ラグビー場)に出場中のチームへは、今月1日から帯同している。
日本最高峰であるラグビートップリーグのNECに12年間在籍。身長184センチ、体重102キロと一線級のFWにあっては小柄も、ラインアウトでの駆け引きや接点での激しさを長所にLOやFLとして活躍していた。東京の本郷高校卒業時から「教員をセカンドキャリアに」と考えていたという。國學院栃木にはかねてから誘われていた。
「小学校や高校で節目でいい先生に出会って、教員という仕事に興味を持った。それと、高校時代は花園(全国高校ラグビー大会)に縁がなくて、僕自身、憧れていたので。いまは(始業前で)まだ教員の仕事をしていないですけど、少しでもいい形で試合に送り出してあげられれば。(部員の)名前を覚えるので必死です」
4日、大阪朝鮮高との準々決勝を40−14で制した。チームのお家芸である展開ラグビーが機能し、栃木県勢初の全国大会4強入りが決まった。早くも快挙達成の瞬間に立ち会った浅野は「まだ後ろにくっついているだけです」としながら、合流後の4日間でモールをまっすぐ押し切るための首の向きなどについて助言。HO井上剛志副将に「レベルの高いことをわかりやすく教えてもらっている」と喜ばれている。
「そんなに嬉しいこと、言ってくれていますか? (自身は)まだ4月になって合流したばかりだし、何もしていないですよ。自分の力でこれを成し遂げた生徒はすごい。誇りに思います。次は関東で一番になるチャンス。皆、楽しみにしていると思いますよ」
6日の準決勝では、昨季の全国高校ラグビー大会で準優勝した神奈川の桐蔭学園高とぶつかる(もう片方の試合は東福岡高と大阪の東海大仰星高が激突)。