東芝FLリーチ主将 SR挑戦見送りも日本選手権決勝では強み出す!
日本最高峰トップリーグ(TL)で今季4強の東芝は、4日、同王者パナソニックとの日本選手権決勝(9日/東京・国立競技場)に向けて本格始動。チーム全体が肉弾戦を圧倒する意思を再確認するなか、FLリーチ マイケル主将は「すごく、わくわくしています」と笑みを浮かべた。
午後の全体練習では、パナソニックの組織的な守備をどう崩すかというシミュレーションがなされた。就任3年目で初のタイトルを狙う和田賢一監督は「相手のディフェンスをいかに(後ろに)下げられるか」。パナソニックは接点での攻防に人数を割かず、幅広な守備網を敷く傾向にある。対して東芝は、クラブの伝統的な長所である縦への推進力を活かし、接点の周辺に複数のタックラーを引き付けたい。目論見通りとなれば他に攻めるスペースができるとあって、「そこ(接点)は意地の張り合いでしょう」と指揮官は意気込んだ。
チームの方針を、「相手はディフェンスしたくないチームだから、ディフェンスをさせる」と説明したFLリーチ主将は、ランナー、サポート役として肉弾戦での躍動が期待される。身長189センチ、体重105キロ。日本代表29キャップ(国同士の真剣勝負への出場数)を保持する25歳だ。
「相手どうこうじゃなく、自分たちのやっているラグビーを徹底する」
主将就任1年目の今季は、怪我の影響で出場機会が限られた。一時はスーパーラグビー(南半球最高峰リーグ)のフォースへの加入が検討されたが、今季終盤にチームを離脱したことなどを理由に白紙に戻った。悔しい思いがあったかと問われた本人は、「全然。まだ若いから」とあえて前向きに応じた。
「このままスーパーラグビーに行ってもダメだ、ということ。もう一回、身体を作り直す。スピードも、ストレングス(強さ)も、アジリティ(俊敏性)も…」
まずは、国内シーズンを締めくくるゲームで「どんどんボールを持ってアタックして、ディフェンスでも身体を張りたい」とした。
日本選手権決勝のキックオフは14時5分。