パナソニックCTB霜村 元チームメイトのトライ王を向こうに「埋める」
今季、日本最高峰のトップリーグ(TL)を制したパナソニックは、同4強・神戸製鋼との日本選手権準決勝を3月1日に控える(東京・駒沢陸上競技場)。前主将のCTB霜村誠一は、元チームメイトである相手のキーマンとマッチアップ。そんななか、守備組織を整えるという本来の役割を全うしたいようだ。
準決勝から登場の日本選手権に向け、チームは看板の組織守備の形をややマイナーチェンジ。中嶋則文監督は「基本的には変えてはいない。ただ、神戸さんのアタックに対応できるように、少し…。」と説明。「神戸は強い選手をどんどん当てて(ボールを持たせて)来る。そこにどうプレッシャーをかけられるか」とも続けた。
相手のキーマンは、FW陣の突破役であるNO8マパカイトロ パスカ、今季TLのリーグ戦で最多の17トライを挙げたCTBジャック・フーリーだ。特に南アフリカ代表72キャップ(国同士の真剣勝負への出場数)のCTBフーリーには、対する中嶋監督も「(フーリーは)神戸さんの得点源」だと警戒する。
「トライの取り方は、インサイドブレイク(接点とパスの受け手の間のスペースを突破する形)と、誰かが抜けた時についていくものが多い。(止めるには)まずは、自分たちのシステムをしっかりとやり切る」
当日、そんな強力ランナーと同じポジションで対戦しそうなのが、入部10年目のCTB霜村である。相手は2011年度にはパナソニックにも在籍しているとあって、その実力を「チャンスを見極めて、そこで100パーセントの力を出すところがすごい」と警戒。しかし、「13(両者のポジションであるアウトサイドCTBの背番号)と13ってそんなに当たらないから、そこまでは…」と過剰には意識しない。
「(CTBフーリーは)いろんなところ(守備網の隙間)に顔を出してくる。そこを、うまく埋められたら、と」
昨季の日本選手権でパナソニックは4強に終わり、対する神戸製鋼は同準優勝。両者の対決は1日の14時5分、キックオフとなる。