国内 2014.02.23

東芝、トヨタ自動車に辛勝 日本選手権準決勝へ 「やってきたことを信じる」

東芝、トヨタ自動車に辛勝 日本選手権準決勝へ 「やってきたことを信じる」

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東芝FLスティーブン・ベイツの足にからむトヨタ自動車WTB彦坂匡克(撮影:松本かおり)

<第51回 日本選手権大会 2回戦>
東芝 24 − 21 トヨタ自動車
(2014年2月23日/東京・秩父宮ラグビー場)

 肉弾戦が得意な攻撃型チーム同士の対戦。敵陣でのボール保持率が、スコアと直結する印象を与えた。
 トヨタ自動車のSO文字隆也は、そうした構図のなか味方の強いランナーを活かす。ハーフタイム直前にはキックオフからの継続でスペースを攻略し、FLヘーデン・ホップグッドのトライを演出する。自らのゴール成功でスコアを9−13とし、「練習でやってきたことを出せた」。3点ビハインドの後半12分には、もらった球を出し手の方向へ折り返すパスを重ね、CTBタウモエピアウ・シリベヌシィに止めを刺させた。「ボールを動かせば、(自身の)両サイドにギャップ(走路)ができる」。司令塔は東芝の穴を見抜き、そこを確かなスキルで突いた。
 東芝は同点の後半38分、SOデイビッド・ヒルのドロップゴールで勝ち越す。苦しみながら、準決勝進出を決めた。走者としても狭い区画を鋭くえぐったプレースキッカー、SH小川高廣が「客観的には強いとは思われていないかも」と現状を見るなか、和田賢一監督は「接点でいかに食い込むか。攻める回数を多くする」。苦しみながらでもいい。4季ぶりのタイトルを奪いたい。

(文・向風見也)

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