国内 2014.02.18

帝京大、打倒トップリーグならず…トヨタ自動車HB団が光る

帝京大、打倒トップリーグならず…トヨタ自動車HB団が光る

rikiya

果敢にアタックする帝京大のSO松田力也(撮影:TAKASHI TAKASHIO)

<第51回日本選手権 1回戦>
帝京大 13 − 38 トヨタ自動車
(2014年2月16日/東京・秩父宮ラグビー場)

 力強さを長所に大学選手権5連覇を果たした帝京大と、トップリーグきっての肉体派であるトヨタ自動車の対決。肉弾戦は互角も、確かなハンドル捌きで社会人が勝った。
 帝京大3連覇時の副将だったSH滑川剛人は、後輩の守備網がグラウンドの「内」から「外」へ動くのを見計らい「内」へ駆け、狭い区画でのスペース作りにも苦心した。敗れた岩出雅之監督に「ディフェンスの出方など、滑川のタイミングに合わせてしまった」と悔やんだ。
 今季終盤、故障者に代わり先発入りしたSO文字隆也は、この日も「個を活かす」。攻めに緩急をつけ、真横へのパスを放ち続けた。相手の果敢なキックチャージも冷静にいなし、後半15分には、仲間が敵陣22メートルエリアで奪った球をやや間を置いてから外に回し、SH滑川のトライにつなげた。自らゴールも決め、24−8とした。伏見工高の7学年後輩にあたる帝京大の新人SO松田力也は、「攻撃が停滞したら大声で指示を出されたり…。コミュニケーション、判断力、一枚上と思いました」。
 シーズン当初から「打倒トップリーグ」を目指した学生たちは、大人たちの知恵に触れて寮へ帰った。

(文・向風見也)

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