国内 2014.02.11

パナソニック、3季ぶり王者 タックル&オーバーで静かに勝利決める

パナソニック、3季ぶり王者 タックル&オーバーで静かに勝利決める

final


サントリーSHデュプレアのタックルをかわそうとするパナソニックのSOバーンズ
(撮影:松本かおり)


 


<トップリーグ 2013−2014 プレーオフトーナメント ファイナル>
パナソニック 45 − 22 サントリー
(2014年2月11日/東京・秩父宮ラグビー場)


 



 パナソニックのHO堀江翔太主将がタックルを見舞う。サントリーの軸、オーストラリア代表111キャップ(国同士の真剣勝負への出場数)のFLジョージ・スミスを仰向けにする。自軍主将の一撃に反応するは、FL西原忠佑。「相手のサポートが遅い」。鋭く接点に飛び込む。他のFW陣もその流れに乗っかる。反則を誘う。後半13分、オーストラリア代表51キャップのSOベリック・バーンズのペナルティゴールが決まる。26-19。勝負を決めるスコアは、静かに、刻まれた。
 サントリーは前半、FLスミスのボール奪取、南アフリカ代表67キャップSHフーリー・デュプレアのパスさばきでゴールラインを割った。優勝決定戦。1対1の喧嘩に強い者が、確かな地力を示した。しかし、白星を掴んだのはパナソニックだった。1人目がタックル。2人目がそこへ絡む。その他は防御網を作り、球をもぎ取れそうなら一気にラッシュ…。FL西原は「日頃からの練習があって、皆、無意識で反応する」。束となり、喧嘩を制した。
 あの場面は。そう問われたFLスミスは、「起こったことに文句を言っても仕方ない」と早口で即答した。


(文・向風見也)


 

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