マディバ・マジック! 7人制南ア代表、ワールドシリーズ地元大会で悲願V
(Photo: IRB / Martin Seras Lima)
不屈の魂で南アフリカを生まれ変わらせ、いくつもの奇跡を起こしたネルソン・マンデラ氏は、天国へ旅立ったあとも国民の心を一つにし、笑顔をもたらした。
12月7〜8日、「HSBC セブンズ ワールドシリーズ 2013−2014」の第3ランドが南アフリカのポートエリザベスで行われ、国民の思いを胸に戦った男子7人制南ア代表(愛称ブリッツボッカ)が見事優勝した。会場は、人々が敬愛する英雄の名がついた、ネルソン・マンデラ・ベイ・スタジアム。栄冠は獲るべき者たちが手にし、天に向けて高々と掲げられた。
カナダ、スペイン、ケニアとのプール戦を全勝1位で通過した南ア代表は、カップ準々決勝でポルトガルを45−0と圧倒、準決勝ではアルゼンチンに31−0で快勝した。
決勝は、7人制、15人制問わずいくつもの名勝負を繰り広げてきた好敵手のニュージーランドと激突。序盤に2トライを奪われ14点を追う形となったが、アグレッシブなディフェンスで勢いを取り戻し、俊敏なブランコ・デュプレアが2度ゴールラインを越えて2点差に迫る。そして後半6分過ぎ、ラインアウトボールをキャッチした主将のカイル・ブラウンがわずかな空間を突いてゴールへ駆け抜け、決勝トライ。17−14で歓喜の瞬間を迎えた。
「つらい数日間のあと、人々の顔に笑顔をもたらしたいと思っていました。観衆は信じられないほどの応援をしてくれて、選手たちの落ち着きもすばらしかった。感情的な週末でした」と喜びをかみしめたブラウン主将。
南アフリカではかつて、ラグビーは白人のスポーツといわれていたが、今日、栄冠を手にしたブリッツボッカは白人も黒人もカラードも混在し、固い絆で結ばれ、まばゆいほど美しく力強く、多くに愛されるチームだった。
<決勝トーナメント/2013年12月8日>
【ボールトーナメント(9〜16位) 準々決勝】
・オーストラリア 38 − 5 ジンバブエ
・ウエールズ 24 − 19 カナダ
・イングランド 19 − 7 スコットランド
・アメリカ 19 − 14 スペイン
【カップトーナメント(1〜8位) 準々決勝】
・サモア 28 − 12 フィジー
・ニュージーランド 19 − 0 ケニア
・アルゼンチン 14 − 7 フランス
・南アフリカ 45 − 0 ポルトガル
【シールドトーナメント(13〜16位) 準決勝】
・カナダ 24 − 10 ジンバブエ
・スコットランド 33 − 10 スペイン
【ボウルトーナメント(9〜12位) 準決勝】
・オーストラリア 33 − 21 ウエールズ
・イングランド 33 − 14 アメリカ
【プレートトーナメント(5〜8位) 準決勝】
・フィジー 52 − 5 ケニア
・フランス 17 − 12 ポルトガル
【カップトーナメント(1〜4位) 準決勝】
・ニュージーランド 19 − 5 サモア
・南アフリカ 31 − 0 アルゼンチン
【シールド決勝(13・14位決定戦)】
・スコットランド 19 − 12 カナダ
【ボウル決勝(9・10位決定戦)】
・イングランド 28 − 19 オーストラリア
【プレート決勝(5・6位位決定戦)】
・フィジー 45 − 19 フランス
【3・4位決定戦】
・サモア 21 − 7 アルゼンチン
【カップ決勝(優勝戦)】
・南アフリカ 17 − 14 ニュージーランド