各国代表 2013.06.28

ジャパンFLツイ 春に得たものは「リアクション」 今季からサントリーで

ジャパンFLツイ 春に得たものは「リアクション」 今季からサントリーで


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ヘンドリック・ツイ
(撮影:BBM)


 


 ラグビー日本代表は6月24日、春シーズンのツアーが終了。帝京大で大学日本一を経験し、昨季まで2年間パナソニックでプレーしていたFLヘンドリック・ツイは、突破役として鋭いランを連発した。



 23日、東京・秩父宮ラグビー場でのパシフィック・ネーションズカップ(PNC)最終戦。アメリカ代表に12−15とリードされた前半37分、敵陣22メートルエリアで守備網へ突っ込んだHO堀江翔太に並走。地面に置かれたボールを拾い上げ、トップスピードで駆け抜ける。逆転トライを決め、その後のチームは終始リードを保った。



 複数の選手が各所に散り攻撃陣形を作るジャパンにおいて、FLツイはおもに密集の近くに立つ。持ち前の鋭い走りを活かして、相手守備網の死角を突くのである。代表入りして2年目の春、もっとも成長できた点に「リアクションスピード」を挙げる。周囲の動き、攻守の切り替わりなどに即座に反応できるようになり、球の近辺に顔を出す回数を増やした。



「アジア五カ国対抗(4月下旬からあったアジア諸国との大会)の時、リアクションは遅かった。練習で、JP(ジョン・プライヤーS&Cコーディネーター)に常に言われていた」



 今季からFLツイは、サントリーに移籍。11年度までは現代表指揮官が監督を務め、ここまで2季連続で冬の全タイトルを総なめしたクラブである。同じポジションにはオーストラリア代表のジョージ・スミスがおり、激しい定位置争いと実りあるレッスンが待っていそうだ。


(文・向風見也)


 

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