東京セブンズでリベンジだ! 7人制ジャパン羽野、奮闘誓う
香港セブンズで活躍した男子7人制日本代表BK羽野一志
(撮影:長尾亜紀)
今週末に秩父宮ラグビー場で開催される『TOKYO SEVENS 2013』の開幕まで、あと僅か。昨日香港から帰国した男子7人制日本代表が、ホームでの飛躍に向けてトレーニングを再開した。
香港では、2013−2014年シーズンのコアチーム入りへと続くグループでの戦いに参戦した。次のステージへの条件は上位4チームに入ることだったけれど、そのハードルをクリアできなかったジャパン。瀬川智広ヘッドコーチは、「切り替えていく。(東京セブンズでは)ニュージーランドもいる組だし、思い切って戦えるいいグループに入ったと思います(ほかにカナダ、フランス)」。日本のファンに勝利を見せることを誓った。
目標とするカップ・トーナメント(上位8チーム)進出を果たすために、期待がかかるのが羽野一志だ(中央大学3年)。大会前に行われた強化合宿でアピールし、一躍チームのフィニッシャーに名乗りを挙げた。183センチと大柄なスピードスターは、香港セブンズでも持ち前の決定力を見せ、プール戦でのグルジア戦では3トライを奪う活躍(26−7)。好調を保っている(全4試合に出場し4トライ)。
昨シーズンはHSBCセブンズ・ワールドシリーズのNZ大会、アメリカ大会のメンバーに選出されながら、香港大会、日本大会のメンバーからは外れた。そんな悔しい思いを経て、初めて経験した香港の大舞台は想像以上のものだったと話す。
「素晴らしい雰囲気。素晴らしい体験でした」
初戦のブラジル戦ではその空気にのまれ、「ガチガチになった」と苦笑する。しかし、その後は地に足をつけて持ち前の勝負強さを発揮した。
「みんながいいボールを渡してくれたので。だから絶対に決める。その気持ちで走りました」
ただ、大事な大事な準々決勝で勝てなかった。前日快勝したグルジアに屈辱の完封負け(0−17)。勝てば次のステージへ進めたのに…。
「最初(の好機)に攻めきれず、流れが来ませんでしたね。それがセブンズの難しさ。うまくいかないまま試合も終わり、大会最終日の午前10時過ぎにはすべてが終わった…。不完全燃焼です」
そんな中途半端な感情で、盛り上がるスタジアムを去った。だから、ホームでは絶対に出し切りたい。そして、そんな思いは自分だけでなく、チームの誰もが抱いていると感じている。
「秩父宮には、みんなが応援に来てくれるんです。家族、チームメート、友人。当たり前のことをやっていたら、当たり前の結果しか残らない。だからチャレンジして、思い切り出し切りたいですね。
大切なのは最初。試合の入りが大事です。グルジア戦でもそこでやられたから、いい集中力で臨みたい」
U20日本代表などの経験もあるが、「代表のジャージーを着て国内でプレーするのは初めて」と心を躍らせる。
文字通り晴れの舞台に、期待に応えるのがフィニッシャーの役目と覚悟を決める。