大学王者 帝京大が記録的大差で圧勝! 来季主将はSO中村
司令塔、キャプテンとして大学最強軍団を牽引していく中村亮土
(撮影:松本かおり)
シーズンを締めくくる日本選手権が2日、各地で1回戦があり、東京・秩父宮ラグビー場では大学選手権4連覇中の帝京大が全国クラブ大会王者の六甲ファイティングブルに115−5で圧勝。現行システムでの最多得点をマークした。10日の2回戦では、日本最高峰のトップリーグで3位のパナソニックとぶつかる(秩父宮)。
なお、同大は来季の新体制も発表。次期主将には、日本代表経験もあるSO中村亮土が就任する。
この日も学生王者は序盤から強さを発揮。仕事などの傍らおもに週末のみ競技に没頭するクラブ王者に対し、「進化するための、上のステージに上がるためのプレーを」と岩出雅之監督。力量差のある相手に大勝した次に、国内トップクラスのチームと戦うという現行システムには苦言を呈しつつ、「しんどいプレー、痛いプレー」を続けた学生には賛辞を送った。HO泉敬主将はスクラムを牽引。「FW8人全員で固まってチャレンジしていこうと準備してきた。(試合中は)言葉は悪いですが、ぶちかましたる、という声が(仲間内から)出ていた。いい収穫になったと思います」と振り返った。パナソニック戦に向け、指揮官は「来年度はトップリーグに勝てるための準備を1年間かけてやります。いま、これを言うと敗北宣言のように聞こえるかもしれませんが、次はどんなプレーでも力を出し切ろう、と(いう姿勢で臨む)。勝っても、負けても、それで終わりにしない」と続けた。
SO中村の主将就任は1日、チーム内で正式決定した。部内ではNO8李聖彰副将とともに最有力候補に挙げられ、当人同士の話し合いを経て現在に至る。新リーダーは、「正直、どちらが主将になっても大丈夫という感じだった。でも、聖彰は身体を当てるポジション。前に出続けて欲しい。そうなると、自分が後ろ(司令塔の位置)からまとめるのがいい」と経緯を説明した。春先以降の日本代表の招集には応じるつもりだ。
(文・向風見也)