国内 2013.01.19

サントリーが神戸製鋼に逆転勝ち お家芸のアタックで2連覇目指す!

サントリーが神戸製鋼に逆転勝ち お家芸のアタックで2連覇目指す!


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トップ4の肉弾戦。前王者サントリーが神戸製鋼のチャレンジ退ける
(撮影:BBM)


 



 FWコーチから昇格して1年目の大久保直弥監督は、「経験が活きた」と安堵した。東京の秩父宮ラグビー場。日本最高峰ラグビートップリーグの上位4強が、プレーオフを開戦する。2013年1月19日のセミファイナルでは、この舞台に4季ぶり出場の神戸製鋼に前半はリードされるも、結局、前年度王者のサントリーが38−19と逆転勝利した。27日、同じ地での決勝戦に臨む。



 神戸製鋼は、南アフリカ代表69キャップ(国同士の真剣勝負の出場数)のCTBジャック・フーリーが怪我明けの出場も気を吐く。大声での指示出しと鋭い出足のタックルで、前半32分、13点リードを導く。
 直後、サントリーは「ゲームがサントリーのテンポじゃない。相手を走らせられない」と大久保監督。SH日和佐篤とSOトゥシ・ピシを同時に投入する。キーマンを軸に相手が躍動するのを受け、早めにハンドルを交換した。もっともPR畠山健介は、「前半も手応えがないわけじゃない」と冷静だった。後半はお家芸たる連続攻撃をさらに機能させ、敵のガス欠を誘った。少人数で接点を重ね、パスの受け手が複数、湧き上がる。交代出場のSH日和佐がマークの薄い味方へ球を振り、こちらも途中から登場のSOピシが2度、ゴールラインを割った。逆転に繋がる「経験」について、指揮官はこう語る。「相手の疲れやスペースを見て、自分たちが何をするかという判断(が的確)」。最終決戦へ。点差上の劣勢にもぶれないクラブが挑む。
 一方、敗者は「回復のプロセス」にあると自認するCTBフーリーが後半4分に退いた。苑田右二ヘッドコーチは潔い。
「フーリーを下げても勝たなきゃいけない試合。その準備ができなかったのは我々の責任です」



(文・向風見也)


 

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